カウンセリングサービスの帆南尚美です。
いつもありがとうございます。
◇◇
「ねぇねぇ、今度どこにゴハン食べにいこうか?」
A子が言う。
「そうだね〜。A子はどこか行きたいところあるの?」
と、私。
何か意見を聞かれると、とりあえず相手はどう思っているのか聞いてみる。
きっと相手はどこか行きたいお店があるはずだ。
自分のことより、相手の希望を叶えてあげたい。
誰かの希望を叶えてあげると、その人が喜んでくれる。
それが嬉しい。
それ以外に、自分は何もできないから。
それ以外に、私は人を喜ばせることができないから。
「う〜ん、そういえば最近行きたいと思っていたハンバーグのお店があるんだけど、そこはどうかな?」と、A子。
「うん、いいよ。」と即答の私。
「あ、でもやめた。
今回は尚美ちゃんが行きたいお店にしようよ。」
A子が翻(ひるがえ)った。
「え?私が行きたいお店?」
「そうそう、いつも私が行きたいところに行ってるから、今回は尚美ちゃんが行きたいところにしよう。どこに行きたい?何が食べたい?」
私は言葉を失った。
私の行きたいところ?
私の食べたいもの?
頭が真っ白になった。
何にも浮かばない。
行きたいと思ってブックマークしてあるお店はある。
でも、あのお店をA子が喜んでくれるだろうか?
A子はイタリアンが好きだから、イタリアンがいいんじゃないかな。
イタリアンで、どこかいいお店なかったかな…。
ん?いや、待てよ。それじゃあ私の行きたいところじゃなくて、A子の行きたいところを探していることになるよね。
そうじゃなくて、私が行きたいところって、どこだろう?
なんで何も浮かばないんだろう。
私って、何がしたいんだろう。
ひとりだったら、行きたいところも、やりたいこともあるけど、
誰かと一緒になってまで、やりたいことはないんだな。
誰かと一緒にいるときは、その人が楽しんでくれたら、それだけでいいんだ。
私のことなんて、考えてくれなくて、いい。
私のことは、放っておいてくれたらいいのに。
〜自分のやりたいことは話さない(心理解説編)〜 に続きます。お楽しみに!
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