「義実家に行きたくない」のは、あなたが優しいから。完全アウェイを乗り切る「心の守り方」と自分へのねぎらい

職場ではリーダーシップを発揮し、責任ある仕事をこなしているのに。義実家の玄関をくぐった途端、何を話せばいいか分からず、ただ座っているだけの『無力な自分』あるいは『借りてきた猫』化してしまう。そんなギャップに、自己嫌悪を感じてはいませんか?

今日は、義実家に行きたくないと感じる理由とその対処法について、心理の面から解説します。

目次

なぜ義実家は「完全アウェイ」に感じるのか?心理的な4つの理由

義実家に行きたくないと感じる心理的な理由は様々ですが、中でも「完全アウェイ」に感じる心理的な理由をご紹介します。

孤独感:自分だけが「敵地」にいるような疎外感

義実家に行きたくない心理的な理由に、アウェイだと感じてしまうことがあります。

アウェイ感は、自分だけが敵地に来てしまったような感じ。ひとりぼっちで無力な自分を感じてしまい、とても不安になりますよね。

義実家に到着した途端に、ダンナさんは慣れ親しんだ家や家族に溶け込み、子どもたちは喜んでもてなされるでしょう。

知らない話題ばかりで困っているあなたに誰も気づいてくれないと、自分を仲間はずれにしているのでは?と勘ぐりたくなってしまうかもしれません。

助け舟を出してくれないダンナさんを睨みたくなってしまうのも、こんな時ではないでしょうか。

価値観の衝突:正しさと「禁止」のぶつかり合い

義実家に行きたくない理由に、価値観の違いに戸惑うからということがあります。

価値観の違いは、ときに嫌悪さえ感じさせるでしょう。

なぜなら人の価値観には、「〜〜してはいけない」などの禁止がともなっていることが多いのですが、我々は自分が禁止していることを他人が平気な顔をしてやっているのを見ると、腹が立つものだからなんですね。

その家にはその家の価値観がある、と頭で理解していても、いざ目の前で、あなたが普段から「こうしてはいけない」「こうすべき」と思ってきたことと反対のことをやられてしまうと、「それは違う」「常識はずれだ」などと感じてしまうことがあるのですね。

価値観の違いは、食事のマナーや子育ての仕方、言葉の選び方や人との距離感など、細かいことから様々感じられるでしょうから、それによって義実家のやり方に不満を感じてしまうことにもつながるのです。

役割の混乱:居場所を失った「マスコット」や「ヒーロー」

義実家に行きたくない理由には、義実家で「家族の役割」における混乱を感じるというものがあります。

家族の役割とは

心理学でいう「家族の役割」というのは、私たちが子どものころから無意識のうちに持っている家族内の役割のことです。家族の役割には、ヒーロー(ヒロイン)、問題児、殉教者、マスコット、家なき子と呼ばれる5つがあるといわれていて、子どもはその役割を持つことで、生まれ育った家族に生じている問題から家族を救い、その状況を良くしようとしていると考えられています。

それぞれ以下のように家族を救おうとするものです。

  • 家族の希望になる(ヒーロー)
  • 自分が問題になることで家族の問題をかき消そうとする(問題児)
  • 家族のために犠牲をする(殉教者)
  • おどけることでムードメーカーになる(マスコット)
  • 家族が自分に向けてエネルギーをかけないよう一人でなんでもする(家なき子)

いかがでしょう。あなたはどれに当てはまりますか?

ひとり一役というわけではなく、いくつか掛け持つこともありますが、家族の役割はその後の人生において、その人の対人関係のパターンとなることが多いのですね。

家族の役割における混乱とは

たとえば、あなたが、おどけることでムードメーカーになるマスコットの役割を持ちやすいとしましょう。

ところが、義実家にはすでにマスコットの役割を持った人、たとえばダンナさんの妹さんや弟さんなどがいるかもしれません。(マスコットはきょうだいの末っ子がなりやすいと言われています。)

すると、あなたは自分のマスコットとしての出る幕がないため、この家族に対してどのように振舞えばいいのか分からなくなってしまうことがあるのです。

これまで家族を救ってきた武器(家族の役割)が、義実家では使えないだけなのですが、自分が誰の役にも立てないような、不甲斐ない気持ちになってしまうこともあるかもしれません。

そんなふうに感じてしまうのは、あなたがこの家族(義実家)の役に立ちたいという優しい気持ちを抱えているということだと思うのです。でも、役に立てないと感じる場には、誰しも、できれば近づきたくないと感じてしまうものかもしれませんね。

期待の重圧:『良い嫁』を演じるプレッシャー

義実家に行きたくない理由には、嫁としての期待を感じるのが嫌だという場合もあります。

地域や家によっては、今でも「嫁に来た」とか「長男の嫁」などという考えは根強くあり、それにともなって、嫁とはこうあるべき、という期待やプレッシャーを感じることがあるでしょう。

期待されているとき、期待に応えなければと感じやすい人は、その「期待されていること」ができているかと自分を監視してしまうので、苦しいかもしれません。

あるいは期待されていること(たとえば嫁は誰よりも早起きして家族みんなの朝食を作るべき、など)に反発を覚えてしまうために、不平不満で苦しくなることもあるでしょう。

親世代との価値観のズレに猛烈に腹が立つなら、それは『大人の反抗期』のサインかもしれません。
実はこれ、あなたが自分自身の人生を歩み始めた証拠でもあるんです。 その理由についてはこちら↓↓↓

義実家に行きたくないと感じる辛さから、卒業するための対処法

義実家に行きたくないと感じる辛さから卒業して、楽になりたいと感じるならば、以下のことを試してみることをおすすめします。

義実家に行くのが苦手だと認める

まずは、義実家に行くのが苦手なんだと認めてみましょう。

義実家に行きたくないと思いながらも、そんな自分はよくない、「行きたくない」と感じてはいけない、などと思っていることはよくあるのです。そういうとき、義実家に行きたくないだけでもストレスなのに、そう思っている自分はよくないと、自分のことを無意識のうちに心の中で責めてしまうので、ストレスの上塗りになってしまうのですね。

義実家に行きたくない、行くのが苦手。そりゃそうだよねー、と、まずは自分の中で認めてしまいましょう。

昨日まで他人だった人たちが今日から親戚になるなんて、それだけでも心の中では冒険なんです。義実家に行って平静を装っているだけでも、すごいことやってると、あなた自身を褒めていいのですよ。

義実家に行きたくないと認められたら、「じゃあ次はどうする?」というような、前向きな検討ができたりもするのですね。

ダンナさんに助けてもらうのは難しいと心得る

義実家で、アウェイな自分をダンナさんに助けてもらうのは難しいと心得ましょう。

ダンナさんが生まれ育った家について、あなたが居心地悪く感じることも、そこに慣れ親しんだ彼にとっては何の問題もないと感じることが多いので、彼にあなたの気持ちを理解してもらうのは難しいのですね。彼はすでにそのシステムの一部だから、システムの外側にいるあなたの痛みが見えにくい構造なんです。

理解してもらおうとすると、そのつもりがなくても義実家の悪口を言っているように捉えられてしまい、彼との関係がギクシャクしてしまうことも。

しかも義実家との関係は、繊細な心の機微に関するものが多いのです。

女性の心に丁寧に寄り添うことが得意なダンナさんであればいいのですが、そうでないと、不必要にダンナさんへのガッカリ感を募らせてしまいますから、それは悲しいことです。

人としての礼儀にまずは徹する

うまくやれるか分からない相手には、人としての礼儀にまずは徹してみると、関係悪化を食い止められることが多いようです。

あいさつをする、ありがとうを言うなど、赤の他人に対してなら当たり前にできることも、義実家にできない(やりたくない)と感じることもあるものです。

そんなことをやりたくないと感じるほど、孤独で悲しい気持ちだと、誰かに気づいてほしいからかもしれません。

しかし、その傷ついた気持ちはひとりで抱えず、できれば信頼できる人などに話して、受け止めてもらうことがおすすめです。

義実家を受け入れる秘訣は、まず自分をねぎらうこと

義実家への苦手意識を手放して、義実家を受け入れる秘訣は、相手を大切にしようとする前に、まずは『アウェイで戦っている勇敢な自分』を、あなた自身が一番にねぎらってあげてください。 心がパンパンな状態では、どうしても相手を『敵』だと思ってしまいます。でも、自分を労わって心に隙間ができて初めて、相手を『無害者』として見る視点が生まれます。

無害者というのは、加害者でもなく、被害者でもない、という心理学の考え方のひとつなのです。それはつまり、誰も悪くない。誰も、誰をも傷つける意図はなかった、という目線で物事を見ようとする態度なのですね。

頑張り屋さんのあなたは、もしかしたら自分をねぎらうことが苦手かもしれません。そんなときは、私たちカウンセラーに頼ってみてくださいね。あなたがどれだけ頑張っているか、どんなふうに褒めてあげるといいか、どんなふうに素晴らしい存在か、よかったら私との時間の中で、ゆっくり伝えさせてもらいますね。

あなたが義実家の方たちと、大きな抵抗もなく、笑顔で接することができるとしたら、どれだけ身体の力が抜けて楽になるでしょうか。そのときあなたは、どんな微笑みを、大切な人たちに向けているでしょうか。

笑顔でいるあなたを想像しながら、優しく温かな人づきあいをぜひ手に入れてくださいね。

ご参考になりましたら幸いです。

もし今、あなたが『自分一人ではこの孤独を抱えきれない』と感じているなら、一度そのお話を聴かせていただけませんか?

あなたがずっと隠してきた心の中の真っ暗なお部屋に、私も一緒に座らせてください。そこにあるのは決してドロドロした醜さではなく、あなたのひたむきな愛の形であることを、一緒に見つけていきましょう。

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

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