カウンセリングサービスの帆南尚美です。
ブログにお越し下さり、どうもありがとうございます。
おしゃべりが上手な人っていいなぁと思います。何を聞いてもすぐに色々な答えが返って来て、人を楽しませる能力が備わっているように見えたり、本人も楽しそうに見えたりします。
私は反対に、何を聞かれても答えに窮することが多かった気がします。
何をしたいの?
何を考えているの?
何が嫌なの?
そんな簡単な質問の一つ一つが、私の心に突き刺さって来るような気がしていました。
上手く答えられないから、どう答えようか考えている時間に、相手が困ったような顔をするのを見るのが申し訳なくて、
もう私のことなど放っておいて。
私の意見なんて聞かないで。
私なんて居ないと思って。
そんな風に思って、素っ気ない態度を取ってしまい、
結果的に自分の周りから人が減っていき、やはり私は誰にも相手にされないのだと寂しい気持ちになってしまう、そんなことの繰り返しだったように思います。
私は今でも自分の思っていることを、さっと言葉にして人に伝えることが苦手です。
でも、以前と比べてみると、「上手く答えられないから私の意見を聞かないで」という態度は取らなくなりました。
心理学には投影という考え方があります。
それによると私の見ている世界は、私の心を映したものだといいます。
私は上手く話さなければ人に受け入れられないと強く思っていたので、
私が上手く喋れないとき、周りの人たちは私にうんざりしている人達に見えていました。
でも、その後、「私は話があまり上手ではありません、だから内容がまとまっていません」と、そんなことを枕詞にしながら話し始めてみると、
周りの人たちは、私が想像していたよりも、ずっとずっと暖かい眼差しで、そんな私の「自分ではつまらないと思っている話」を親身になって聞いてくれて、時には面白いとか、もっと話が聞きたいとか、言って下さることもあります。
私は自分が上手に話さなければ、人に受け入れられないのだ、と思っていましたが、周りの人たちを「私を受け入れてくれない人たち」にしていたのは、私だったんだ!と気づきました。
自分の気持ちを上手に表現できなくて困るときがあったら、
上手にやらなくても大丈夫なんだと、
上手でなくても、人はあなたの話を聞いてみたいのだと、
ちょっと思い出してみてもらえたら嬉しいです。
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