この世界でたった一人、あなたの心を傷つけることのできる人

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人づきあいが苦手だと言う人は、

多くはたくさん愛したくて、愛されたくて、できることはやってきたはずなのに、

なぜだかひどく傷ついた経験をお持ちなのではないでしょうか。

近づこうと思うと傷つく。

それは友だちでも、恋心を抱いた相手でも同じ。

もっと言ってしまえば、お母さんもお父さんも、家族もみんな同じ。

本当は仲良くなりたかったけれど、もうムリ。

また傷つくのは怖いから。

そうやってひとり、またひとりと遠ざけてきたのかもしれません。

誰かと一緒にいると傷つくから怖い。

そんなふうに思っている人に一つだけ知っておいてほしいことがあります。

それは、あなたの心はあなたにしか傷つけることはできないということなのです。

だって私たちの心は目に見えないですよね。

誰もあなたの心に触れることができないのです。

あなたの心はあなたが守ることもできるし、傷つけることもできるのです。

でも、心無い誰かの言葉であなたは傷ついた経験がありますよね。

それはなぜでしょうか。

たとえば上司のAさんが、あなたにこんなことを言ったとします。
「君ね、もっと仕事を手早くやれないかな?同僚のB君を見習ってくれよ。ほんと仕事が遅くて参っちゃうよな。」

あなたはどう思うでしょうか。

ショックですよね。仕事をあまりテキパキできていないことは自分でも気づいていたかもしれません。

B君は確かにいつも手際が良くてすごいなとは思っていたけれど、何も比べなくてもいいのに。

そんなに上司を困らせるほど私ってダメだと思われていたんだ。私って最低。本当はこの会社にいない方がいいのかもしれない。
辞めたほうがみんな助かると思うのかもしれない。ここに居るだけで迷惑なのかも。

メチャ傷つきますよね。

でもこのように誰かの言葉で傷つくと感じるとき、私たちは自分で傷つくことを選択していると言えます。

どういうことかというと、私たちは人の言葉を聞くときに、まずその言葉にある事実を理解します。

上の例では、
・上司は私が仕事が遅いと言っていて、そのことで困っている。
・同僚のB君は仕事がはやい。(上司もそれを認めている。)
という事実がわかりますよね。

そして次に、私たちはそこから状況を判断し評価します。

上の例では、
・私って最低。
・本当はこの会社にいない方がいいのかもしれない。
・ここに居るだけで迷惑なのかも。

この評価によって、私たちは自分という人間の価値が汚されたように思い傷つきます。

でもよく考えてほしいのですが、この例でいえば、上司は単にあなたにもっと仕事を手早くやってくれと言ったのであって、

あなたの人間的価値を貶めようとしたのではないのです。

単純に言ってしまえば、

上司「もっと仕事を手早くしてね。」

あなた「わかりました。もっと手早くするよう努力します。」

で終わりになる会話なのです。

しかし、上司の言葉によってあなたは自分の価値が落とされたと感じて傷ついたのかもしれません。

自分の価値を落とされたことにしたのは誰でしょうか。

そう、意外かもしれませんがあなた自身なのです。

え?でも上司があんなことを言ったから傷ついたんだよね、と思うかもしれません。

たしかにそう思いたくなるような、上司の発言ですよね。

でも、上司が何といっても、(上の例にはありませんが、万が一ひどい言葉を浴びせられたとしても)、
その上司がそう言った、というのが事実であって、

その事実があなたの心を直接傷つけることはできないのです。
上司が何と言っても、それはその人がそう思っているだけのことであって、あなたの価値は変わらないはずだからです。

もし誰かの言葉で傷ついたとしたら、それはあなたが自分に価値がある・ないと評価する権利を、

その人に明け渡してしまったからかもしれません。

相手の言葉で自分の価値を決めてしまっているのかもしれません。

誰かの言葉を聞くときに、①「その人はそう言っている」ということと、②「だから私は人としてダメだ」というのは分けて考えるべきだと私は思うのです。

①の相手が言っている内容が何であれ、
②の自分の価値は私たち自身で決められます。そして何があっても、私たちはダメな人間ではありません。絶対に自分を傷つけてはいけないのです。

ということは、人に何を言われようとも、私たちが自分には価値があることを放棄しない限り、

傷つくことはないのです。

人に何かを言われて傷ついたと思ったら、まず傷つかないことを選ぼうとするだけでもいいかもしれません。

あなたの価値はあなたが決めるもの。

誰もあなたを本当の意味で貶めることはできません。

どうかあなた自身が、あなたを貶め傷つけることがありませんように。

それでもどうしても傷ついてしまったり、自分の価値に自信が持てなくなること、不安に思うこともあると思います。

そんなときは一人で抱えずに、誰かに相談することをおすすめします。

よろしければカウンセリングもご利用くださいね。

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

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