大切な友だちやパートナーなど、楽しくおしゃべりをするときもあれば、相手の愚痴を聞いてあげることもありますよね。
やさしいあなたは、愚痴であろうが一生懸命に話を聴いて、たまにアドバイスなどをするかもしれませんが、
次第にイライラしてきて、最後にはキツイひと言を言ってしまうこともあるかもしれません。
相手が悲しそうな顔をするのを見て、「やってしまった・・・」と後悔することも。
心理学では、人に怒ってしまうときは大事なことを言えずに我慢しているのだと考えます。
それはたいてい、「助けてほしい」「分かってほしい」「愛してほしい」だそうです。
どれか一つかもしれないし、二つ以上我慢していることも。
あなたが誰かの愚痴を聞いてイライラするとき、なにを我慢していますか?
ケースは色々だと思いますが、おそらく「分かってほしい」という気持ちはあるかもしれません。
・何時間も愚痴を聞いてあげているのにまだ続くんだ・・そろそろやめてくれないかな。
・アドバイスしてあげても「でもね・・」ばっかりで全然聞き入れてくれない。改善する気あるの?
・ちょっとは私の気持ちも分かってよ。
なんて思うこともあるんじゃないでしょうか。
そういったことを「分かってほしい」のかもしれませんが、
実はそのもっと裏に、あなたの思いはあるのかもしれません。
人は願いを持って生きていて、
こうだったらいいのにな、と思っています。
・この人の愚痴がそろそろ終わってくれたらいいのにな、とか、
・私のアドバイスを聞き入れてくれたらいいのにな、
たとえば、愚痴ばかり言ってネガティブになっている友だちが、前向きな物事の考え方ができるようになったらいいのにな、とか、
私がもっとその人の助けになれたらいいのにな、とか、あなたには相手の幸せを願うような
愛にもとづいた気持ちがあるはず。
だからこそ、今はその願いが叶っていないので、あなたは嬉しくありませんよね。
もしかしたらご自分の力不足を実感しているかもしれません。
あなたが相手の方の幸せを願っていること、今はそうなっていないので辛く悲しく、
がっかりしていること、助けてあげたいけどどうしてあげればいいかわからないこと、
相手にイライラしてしまう理由は、あなたが相手のことを思いやっているから。
でも何もできなくて申し訳ない気がしているから、かもしれません。
人に対してイライラすると、
あの人がああだから私の気分が台無しよ!と、相手のせいにしたくなりますが、
実際はあなたが、その人を大切に思っているけれどうまくいかなくて、
「ごめん、こんな私じゃ役に立てないよね」という罪悪感のような気持ちが湧いてきて
それを相手に言えていないし、分かってもらえていないから、イライラしていることもあるようです。
愚痴を聞いてイライラしている人は、なんてやさしくて愛おしい人なんだろうと、私は思います。
イライラ・プンプンしてしまう事態になった時こそ、あなたがイライラしてしまう本当の理由を思い出してほしいのです。
・わたし、この人の幸せを心から願っているんだよなぁ。
・でもこれ以上何もしてあげられそうもなくて、悲しいんだなぁ、とか。
そして、イライラをぶつける代わりに、それを相手に伝えてあげてもいいかもしれません。
怒りをぶつけたときよりも、あなたの気持ちが相手に通じるような気がしませんか?
「愚痴を聞いてあげていたのにイライラするなんて、私って最低。」
もうそんなふうに、自分を責めることも、しなくていいんです。