同じ女性なのに、女性が苦手という方がいらっしゃいます。
自分は仲良くしたいと思っているのに、女性たちが楽しく話しているところに近づくと、なんとなく話が途切れて居心地悪くなったり、
彼女たちの視線が冷たく感じたり。
自分だけ拒絶されるかもしれないと思うと怖いですから、女性には近づかないようにしているという方もいらっしゃいます。
とはいえ面と向かってひどいことを言われたことがあるわけではなく、きっと自分の誤解なのだろうと頭では分かっていたりするのです。
でもどうにもしんどいので、誰かと一緒にいることをあきらめて、一人でいることを選んでいる、などということもあるかもしれません。
一人で行動するようになってみても、実は自分で何でもできるし、不便さは感じなかったりするんですよね。
でも寂しい。
女性が苦手なら、男性と仲良くすればいいとも思うけど、女性の友だちと男性はやっぱり違うわけで、自分は女性から好かれないのだと思うと、それだけでも悲しく寂しかったりするかもしれません。
私たちが対人関係で悩むとき、直接あんなにひどいことを言われた!ということもあれば、何も言われていないのだけれど、「嫌われているように思う。」とか「避けられているみたい。」「歓迎されていない気がする。」などと、「そう感じる」ということがよくあります。
「そう感じる」というのは、まさに「私が」そう感じるわけで、そう感じる理由が、私の心の中にあると考えることができるのです。
心理学では「投影」といわれる心のしくみがあります。私たちが見ている世界は、私たちの心の中の世界を、鏡に映して見ているようなものと言われています。
つまり、女性に歓迎されていない感じがするとき、私たちは自分自身が、心の中で女性を歓迎していないということを、鏡に映しているかのように、あたかも周りの女性たちが自分を歓迎していないように感じ取っていることがあるのです。
要は、歓迎していないのは、相手じゃなくて自分だった、と言えるのかもしれません。
なにか思い当たることが、ありませんか?
原因としては、本当に心から仲良くしたかった女性と、仲良くできなかったという過去があるのかもしれません。
助けて欲しい、と思っていた女性に、助けてもらえなかったのかもしれません。
しんどいときに頼りたいと思ったけれど、頼れない理由があって、とにかく自分が我慢するしかないと、我慢に我慢を重ねたことがあるのかもしれません。
そんなふうに辛くて悲しいことがあったとしたら、もう女性なんて頼らないし、好きにならないし、近づきたくないと思ってしまったとしても、仕方がないことかもしれませんよね。
女性に歓迎されていない感じがするのは、自分が女性を避けているから、そして避けてしまうのにも理由があって、あなたには何の非も無いということだと私は思います。
さて、心の仕組みはどうあれ、自分が歓迎されていないように思える人たちとなんて、仲良くなれる気がしないかもしれません。
そんなとき、どうすればいいのかというと、毅然としているのがいいと私は思うのです。
あなたが嫌われてるのでもなく、
あなたが悪いわけでもないのです。
ただ、「私は女性に歓迎されない『気が』してしまうタチなんだなー」くらいで、いいと思うんです。
そして、女性を積極的に避けたりせず、ときには自分から声をかけたりしてみてほしいのです。
すると面白いことが起きたりします。それは、あなたと同じように女性が苦手だと思っている女性に出会うことがあるのです。
あなたは全く他意もなく話しかけているのに、こわごわと怯えた仔犬のような顔をしてあなたの前にいる女性を見た時、あなたはどう感じるでしょうか。怖くないよ、大丈夫だよ、って、優しく丁寧に接してあげようと思うかもしれません。
色々と話しかけても全くなついてくれないかもしれません。
そんなとき、あなたにもこうやって、知らない間に手を差し伸べたり、近づこうとしてくれていた人がいたのかもしれないと感じるかもしれません。
あなたが苦手意識を克服してくれますようにと、知らないところであなたのために祈ってくれていた人がいるかもしれません。
そのような人がいたかもしれないと、ほんの少しでも感謝できたとしたら、あなたの女性不信は少しずつ変わっていくのかもしれませんね。