誰のための涙か?(心理解説編)

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カウンセリングサービスの帆南尚美です。
いつもありがとうございます。

彼との別れで涙が出てくることは誰にでもあることだと思いますが、その涙の理由は様々かと思います。

例えば彼に振られたとしたら、あなたの心は傷つき、悲しみやくやしさ、怒りなどもあり、涙が出てくることもあるでしょう。

彼に自分からお別れを言ったとしたら、彼を傷つけてしまったという罪悪感もあるかもしれません。

どちらにせよ、その辛さから早く抜け出したいと思うものかと思います。
ところが、自分にはこんなに悲しい出来事があった、それを誰かに認めてもらいたい、こんなに辛い気持ちを感じなくてはいけない自分は余程のものだ、自分には悲しい人生がお似合いだ、そしてその悲しさから抜け出そうと思わないとしたら・・・
それはもしかしたら自己憐憫ということも考えられるでしょう。

自己憐憫とは、自分に起きた悲しい出来事に対して、自分で自分を哀れんでいる状況です。
悲劇のヒロインを演じているとも言えるかもしれません。
自分が悲劇の中心にいることが、少なからず心地よいこともあるだろうし、心地よいと意識していなくても、悲劇という心の刺激が、自分をネガティブな意味でワクワクさせることがあるかもしれません。

自己憐憫を感じているとき、人は自分ではその問題を解決しようという考えに至らず、誰かにその悲劇の自分をただただわかってほしいと思うこともあるでしょう。

誰かにわかってもらい、慰めてもらえば気が済むと思うかもしれませんが、実際には誰かに慰めてもらったところで、自分を被害者のポジションに置いておきたいという気持ちから抜けられないと、また次の悲劇を探しては、自分をその中心に据えてしまうことを繰り返してしまうかもしれません。

自己憐憫は誰かに構ってほしい、という依存的なニーズとも言えるかもしれません。

人生がうまく行かないことや悲しい出来事は、心の内を人に話していくことで癒やされていくことはありますが、誰かに構ってもらいたいということを目的としてしまうと、延々と同じ話を繰り返したり、先に進むことを無意識のうちに拒んでしまうこともあるかもしれません。

そして自己憐憫にあるとき、もっとも残念なことは、周りの人からの愛情に気づけないことではないでしょうか。

あなたが辛い状況にあるのを見て、誰かが救いの手を差し出しているかもしれないのです。

あなたの話をウンウンと聞いてくれる人、大丈夫だよと慰めてくれる人、一緒に頑張ろうと応援してくれる人、早くドン底から這い上がれますようにと祈ってくれる人。。

そんな人たちの思いを、まったく受け取っていないとしたら、それはとてももったいないことかもしれません。

ほんの少し、あなたが自分の痛みだけに向けている心の焦点を、外へ向けてみようと思えたら、

ひとりで苦しんでいたときも、きっと誰かがあなたのそばに寄り添ってくれていたことに気づき、一歩前へ進もうかという気持ちを持てるようになるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

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