あきらめの恋愛をしてしまう心理と対処法

恋愛がうまくいかないとき、「どうせ」とか「今さら」などと思うことがありませんか?

「どうせ」この人とはこのままだろう。

「今さら」幸せな結婚なんてないだろう。

「どうせ」この人にもいつか振られるだろう。

「どうせ」「今さら」などは、未来をあきらめてしまうときに使う言葉といえるかもしれません。

今日は、そんなあきらめの恋愛について、心理と対処法を解説します。

目次

1.あきらめの恋愛をしてしまう心理的な理由

あきらめの恋愛をしてしまう心理的な理由として代表的なものには、「自分には幸せを手に入れることなどできないだろう、という無力感」があります。

自分にはもっと幸せな恋愛が手に入れられるはずだ、と思えるとしたら、今の状態がそれほど幸せでなかったとしても、「もっと幸せな恋愛を手に入れるぞ!」と前向きな気持ちになり、「そのためにはどうすればいいのか?」などと具体的な方策を練ろうとするかもしれません。

ところが、そんなふうに前向きな気持ちになれないとしたら、そもそも幸せなんて自分にはふさわしくないとか、どうせ望んでも手に入らないなどと思うことで、幸せな恋愛を望むこともあきらめてしまっている、なんていうことがあるのですね。


・自分は幸せを手に入れられないだろうという思い

自分は幸せを手に入れられないだろうという思いは、心理的な学習からきていると考えることができます。

心理的な学習とは、なにかを経験することによって、その後の行動が半永続的に変化することをいいます。

たとえば結婚後に相手とうまくやろうと頑張ったけれど、何年かけても仲良くなれないままだったとします。

私たちは経験したことを未来に映し出し(投影し)、未来もまた同じようなことが起きるだろうと思ってしまうことがあるのです。

つまり、いくら相手と仲良くなりたいと思って努力したところで無理なんだ、だからこれから先もあきらめるしかないんだと思ってしまうことがあるのですね。

そうすると、たとえばですが、

  • これまでうまくいかなかったパートナーとは、この先もうまくやってはいけないだろう。
  • 今まで付き合った人に連続して振られているので、次の彼にも振られるんじゃないか。
  • 恋愛らしい恋愛をしたことがないので、将来的にも自分には恋愛は難しいんじゃないか。

などという思いを持ってしまったりするのです。

・もう傷つきたくないという思いが、幸せを遠ざける

私たちは過去にたくさん心が傷つく経験をしてきました。

たとえば、パートナーを愛そうとしたのに二人の関係がうまくいかずに破綻したとか、

大好きな彼との関係は安泰だと思っていたのに突然振られたとか、

いつか王子様みたいな素敵な人が現れてくれると信じていたのに、ぜんぜん現れてくれない、とか。

すると、もう傷つきたくないという思いから、良きものを将来手に入れられる可能性を考えないようにしようとするのですね。

今よりもっと幸せになれるかもという希望を持つと、ダメだったときに傷つくので、希望を持たないようにしてしまうのです。

2. あきらめの恋愛をすることで損していること

あきらめの恋愛をすることで、もうこれ以上傷つかないという利点がある一方で、あなたが損しているかもしれないこともあるでしょう。


・恋愛がうまくいく可能性をシャットアウトする

ひとつは、恋愛がうまくいく可能性をシャットアウトしてしまうことです。

あきらめの恋愛は、「今まで無理だったのだから、これからも無理」という思いだといいましたが、

これは「今までと同じことをくりかえしていたら、これからもうまくいかない」と言えるかもしれません。

つまり、今までとはちょっと違うこと、たとえば言葉のかけ方や、態度を少し変えてみるだけで、あなたの恋愛に変化を起こせることがあるにもかかわらず、そういう変化の可能性、うまくいく可能性に目をつぶってしまうんですね。

これは、あなたが悪いから変わりなさいという意味ではないんです。

幸せを手に入れるためには、少し変えてみたらいいことが誰にでもあるのですから、自分にも何かできるかも?ということに興味をもつことが大事といえるのかもしれません。

・目の前にある幸せに気づけない

もうひとつは、目の前にある幸せに気づけないということです。

たとえば「今の彼とこれ以上分かり合えるなんて無理」などと思っていると、彼があなたにささやかな愛情を表現したとしても、それが愛だと気づかずにスルーしてしまう、なんてことが起こり得るのです。

もちろんスルーされた彼はがっかりするかもしれませんし、もうそんな愛情表現はやめようなどと思うかもしれないですよね。

あきらめの恋愛は、相手の愛を受け取れなくさせてしまうといえるのです。

3. あきらめの恋愛から卒業するための対処法

あきらめの恋愛から卒業するためには、今までとは違うことをする必要があるんですね。

以下にそのための方法をいくつかご紹介します。パートナーのいる人もいない人も、よかったら試してみてください。

・笑顔を向ける

ひとつめは、とても簡単ですが、とてもやりにくいと言えるかもしれない「笑顔を向ける」です。

恋愛中の相手とうまくいっていないとき、その相手に笑顔を向けるのは至難の業と感じるかもしれませんよね。なんで私が?と思うかも。

笑顔を向けるコツは、相手とのちょっとした言葉のやりとりの際に笑顔を意識することです

たとえば、彼が帰ってきたときの「ただいま」に、ムスッとして「おかえり」と言うかわりに、ニコっとして「おかえり」。

たったこれだけの違いですが、ムスッとしてるよりニコっとしてるときのほうが、自分自身の気分がよいことに気づくのではないでしょうか。

もちろん相手にとっても、嬉しいことでしょう。

二人のこの気分の違いが、二人の未来を良い方へ変えてくれることになるはずです。

今はパートナーがいないという人も、ちょっとした言葉に笑顔をプラスする意識をもっておくと、あなたのことを感じがいいなと思ってくれる人が現れたりするかもしれませんよ。

・相手に興味を持つ

ふたつめは相手に興味を持つということです。

相手に興味を持つって、特別なことではないんです。

たとえばふたりで食事をしていたときに、相手が急に顔をしかめたとしますね。

そんなときに、あなたがチラッと相手の顔を見ただけでスルーするのか、それとも「どうかしたの?」と聞いてみるか。

興味を持つというのは、「どうしたの?」「なにかあったの?」などと、相手の様子から質問してみることともいえるでしょう。

そんなことにいちいち反応しない方がいいんじゃないか、迷惑なんじゃないか、などと遠慮する方もいらっしゃいますが、興味を持ってもらった方は、あなたに優しくしてもらったという印象を持ちやすいようですよ。

4. 相手ともっと仲良くなる秘訣は、あなたから一歩近づく勇気です

あきらめの恋愛を卒業して、これまでになく相手ともっと仲良くなる秘訣は、あなたから相手に一歩近づく勇気です。

物理的に近づくというよりは、心理的に近づいていくことなんですね。

とはいえ、そんなことできないよ、と躊躇したり、心の抵抗を感じることもありますよね。

「本当にそんなので変わるの?」という疑いもあると思います。

そんなときは、あきらめたり心理的に近づくのは抵抗があるという心と、向き合ってみるのもいいですね。

そうすることで、「本当は大切な人と心がつながりたくて仕方のない自分に気づいた」とか

「本当は熱烈に人を愛したい自分に気づいた」なんてこともあるかもしれません。

私のカウンセリングでは、そんなふうに心と向き合うお手伝いもさせていただいております。

大切な人ともっと仲良くなりたい自分に気づいたとしたら、あなたはどんなふうに仲良く、楽しく、笑顔でいたいのでしょうか?

そんなことをイメージしながら、あなたらしく幸せなパートナーシップを手に入れていきましょうね。

何かのご参考になりましたら幸いです。

(完)

面談カウンセリング

ご予約は、カウンセリング予約センター(06-6190-5131)までお電話ください。
「帆南(ほなみ)の面談を受けたい」と言っていただくと話がスムーズです。

・提供しているカウンセリングは、こちら。

・最新の面談カウンセリングスケジュールは、こちら。

・帆南尚美のプロフィールは、こちら。

カウンセリング予約センター
TEL: 06-6190-5131
営業時間:12:00~20:30
月曜定休(祝日は翌日代休)、他
休業日詳細はこちら

この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

目次