カウンセリングサービスの帆南尚美です。
ブログにお越し下さり、どうもありがとうございます。
職場の人間関係は表面的なものが多いと感じ、良くも悪くも親密感が薄いなぁと思う一方、あの人、見るからに私を嫌っているな、と思うことがあるとしたら、気になって仕方がないこともあるのではないでしょうか。
それは、かつてあなたが失言してしまって相手の方を傷つけてしまったという「身に覚えのある」場合もあれば、なぜ私はあの人に嫌われているのかさっぱりわからない、という場合まで色々かと思います。
とはいえ、職場である限り、仕事上では何事もないように事務的なやり取りはせねばならず、言葉を交わすたびに、「あぁ、やっぱり嫌われている」「そんな顔で私を見なくてもいいのに」「そんな口調で言わなくてもいいのに」など、相手の「嫌いオーラ」にほとほと疲れるわ、と思うことがあるかもしれません。こちらはもともと嫌いではなかったのに、相手の態度があまりにあからさまであるため、だんだんと嫌いになってきた、ということもあるかもしれません。いつの間にか、顔を見るのも嫌だし、できるだけ言葉をかわすことも避けるようにしている、なんてこともあるかもしれません。
◇嫌われている真偽と理由
そのような状態で仕事をするのは気分が良いものではないため、いったい本当にあの人は私を嫌っているんだろうか、という真実を知りたいという気持ちと、嫌っているならそれはなぜなのか、という理由を知りたいという気持ちがムクムクと湧いてくるかもしれません。
ところが、もうある程度の大人どうしである私たちは、「あなた、私のこと嫌っているでしょう?」とはなかなか聞くことができませんよね。例え相手の方が「いかにも」嫌いですという態度を示してきたところで、「なぜそういう態度なんですか?」ということも聞くことは難しいのではないでしょうか。
ですので、本当はあなたを嫌っているのか、もし嫌っているならそれはなぜなのか、について確認することは、難しいことが多いと思っておいたほうがいいかもしれません。
そのうえで、今の嫌な気分をどう軽減していくのかを考えていきませんか?
とはいえ、まっさらな気持ちで相手に聞いてみたい、という方は、それはそれでご自分の心に正直になるのがよろしいかもしれません。
◇本当の気持ち
誰かから嫌われていると思うとき、イヤな気分になりますが、それは嫌われていることそのものが気分が悪い、と思いがちではありますが、本当の気持ちは少々違うところにあるのかもしれません。
例えばAさんがあなたを嫌っている(ように見える)とき、あなたはAさんを喜んで迎え入れる態勢になっていますでしょうか?
おそらく違うと思いますよね。
「Aさんが私を嫌いなら、私もAさんを嫌うわ。」と思うことが多いのではないでしょうか。
そして、その気持ち(私もAさんを嫌うわ)が、とても気分悪く感じてしまうのではないでしょうか。
人は他者を愛したいと思うもののようです。
それが真実ならば、あなたも、心のどこかで誰かを愛したいと思っているのではないでしょうか。
なのに、Aさんは愛させてくれません。
そのことが、気分が悪いのだと私は思っています。
愛したいのに、愛させてくれない、それが、嫌われているときに感じている嫌な感情のひとつではないでしょうか。
反対に、人は誰かを愛しているときに、とても気分がいいものですものね。
◇私を嫌っている人との付き合い方
「愛したいのに、愛させてくれない」、そんな気分を解消する方法はひとつ、「愛すること」かもしれません。
えっ、私を嫌っている人を愛するなんてできない! そう思うでしょうか。
とはいえ、相手があなたを本当に嫌っているのかもわからない、嫌っている理由もほぼわからない、あなたが気分が悪い理由は「愛したい」からだとしたら、やはりそこは、「愛する」ことがあなたの気分を良くする最短の方法なのではないかと私は思います。
どうやって?と思うかもしれませんが、その方法は簡単で、かつあなたはよくご存知のはずです。
あなたが大好きな人に向き合ったときに自然と出てくる笑顔、やさしい言葉遣い、言葉の抑揚、身体の向き(正面を向いて話すなど)、思い浮かべてみると、大好きな人にやっていることと、あなたを嫌っている人にやっていることには、雲泥の差がありませんか?
それを一つひとつ同じにしていくことが、愛することの一歩であると私は思っています。
そしてそのようなことを継続していると、相手の人がどのような態度を取っていようとも、自分さえ愛していればいいんだな、そうすれば気分って良くなるものなんだな、ということに気づいていくのではないかと私は思います。