私のことを好きなら

カウンセリングサービスの帆南尚美です。
ブログにお越し下さり、どうもありがとうございます。
思い出したくないけれど忘れられない思い出のひとつに、生まれて初めてのデートがあります。
私からデートに誘ったか、あるいは私から告白したら相手からデートに誘ってくれたか、よく覚えていませんが、私から最初に好意を伝えたことは覚えています。
デートは鎌倉に行くと二人で決めていたので、当日までとても楽しみにしていました。
鎌倉は家から小一時間ほどで行かれる場所でした。
ところがデート当日の朝、鎌倉に到着早々彼が連れて行ってくれたのは、縁切寺として有名なお寺でした。
私はなぜ縁切寺?という疑問で頭がいっぱいになりましたが、それを聞く勇気が出ませんでした。
なぜなぜなぜ?
このデートで二人の関係を終わりにしようっていう意味?初めてのデートなのに?
それとも単に有名なお寺だから来ただけ?
何度も同じことをグルグル考えていて、私はとても無口になりました。
恐らく私のただならぬ様子に気づいたのか、彼も無口になりました。
私は、縁切寺に行った理由を、彼から「説明すべきだ」と思うようになりました。
でも彼は無口のまま。
何も喋らない二人は、我慢比べのように無言を続けました。
私は徐々に縁切寺のことよりも、相手が何も喋らないことに対して不満がつのり、デートなのだから何か喋るべきよ、と思うようになりました。
何時間か過ぎ、お昼を食べようと、このお店でいい?と彼が駅前のカレーを出すお店を指差したのと、じゃあね、とそのまた数時間後にお互いに別れの挨拶をしたのが、二人のデートで交わした数少ない言葉でした。
あとはずっと無言で古都鎌倉の町を歩いていました。
そしてその後二人が再び会うことはありませんでした。
私はこの苦い思い出を、単に若かりし頃の、恥ずかしがり屋の二人が何も言えなかったデート、として記憶していました。
でも最近、このパターンは実はその後もずっと私の中で続いていたことに気づきました。
それは、
「あなたが話すべきよ」(私のことが好きなら)
「あなたがやるべきよ」(私のことが大事なら)
という、「あなたの方から~すべき」という相手への無言の要求あるいは期待でした。
期待はたいてい言葉にして表さずにいたので当然相手に伝わることはなく、その後不満へと変化するのが常でした。
「私のことが好きなら〜すべき」というのは、それだけでも傲慢に聞こえる言葉かもしれませんが、
私はその言葉を相手に伝えもせず、相手が私の期待通りにしてくれないと、やっぱり私は好かれる価値がないのだと、ひとり傷付いてへこんでいました。
私は長年それを、パートナーだけでなく、親にもきょうだいにも、時には友人にもやってきたな、と、思います。
毎度私が期待して傷付く代わりに、私がやれば良かったと思うこと、それは私の本当の気持ちのコミュニケーションかなと思います。
「わざわざ言わなくても分かるでしょ」
という考えがいつもあった気がしますが、
そもそも私以外の人に私の気持ちをわかれというのは無理というものです。
そんなことは考えれば分かることですが、たいして考えもせず、いつも私はそうやって人に期待をしていたのだと思います。
私の本当の気持ちのコミュニケーション。
それはたいして難しいことではなかったと今なら思います。
私「ねえ、どうして縁切寺に来たの?」
彼「え、べつに」
私「別にって、理由があるでしょ?」
彼「うーん、なんか有名なお寺だし、縁切寺ってどんなところかなと思ってさ」
私「え?それだけ?」
彼「それだけだよ。なんで?」
私「やだぁ、私、てっきりあなたが私と縁を切りたいっていう意思表示かと思っちゃって、、、すごく不安だったの。私があなたを好きだって言ったことへの返事がこれかと思ってすごく悲しくなっちゃったの。」
彼「ばかだなぁ、そんなことあるはずないでしょ。好きじゃなかったらデートしないし」
私「あら、そうかぁ。うふふ♡」
以降省略。
というわけで、自分の気持ちを相手に伝えることは勇気が要りますが、人との関係を良くするための簡単で大きな一歩だと私は思います。
使用済みオホーツク網走

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

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