LINEでメッセージを送ったところ、
当然返事が来ると思っていたのに返事が来ないと、え? 何が起きたの?と、うろたえるかもしれません。
もちろん相手にも都合がありますから、 ちょっと誰かに声をかけられてスマホに集中できなくなったのかも 、とか、電車に乗り遅れそうで駅に向かって走っているのかも、 とか、仕事中でミーティングに入ったのかもなど、
きっと何か理由があるんだろうな、とは分かるけれど、
頭ではそう思ったとしても、なんとなくそわそわして、 何か悪いことを言っちゃったかな、なんて思って、 自分が送ったメッセージを見直してみたり。
そんなときに私たちが感じているのは、「恐怖」ということもあるようです。
恐怖と言うと、オバケや幽霊、災害、事件や事故、 それに怒りっぽい人とか、ジェットコースターなどなど、 恐怖という言葉と結びつけやすいものもあるかと思いますが、
LINEの返信が来ないときに感じているのも恐怖だとすると、 それは何に対して私たちは「コワイ」 と思ってしまうのでしょうか。
嫌われるのがコワイ?
来ると思っていたLINEの返信が来ないとき、 私たちはそれまでどれだけ仲良くやり取りしていた相手であったと しても、嫌われたのではないか?と感じることがあります。
人に嫌われることは誰も好まないと思うんですよね。
なので、
え?嫌われたの?
なんで?
と思うかもしれないし、
嫌われたんじゃないことを確認しよう
と思って、送ったメッセージを確認しようとするかもしれません。
そして、
メッセージには何も悪いところは無さそうだな、 と思ったとしても、
それでもやはり、
嫌われたんじゃないかな、悪いことを言ったんじゃないかな、 という思いから離れられずに
モヤモヤしたり、落ち着くことができなかったりするとしたら、 それはなぜなんでしょうか。
過去の傷ついた経験
私たちは、過去に傷ついた経験があったとして、 それが癒されないままにされていたとすると、
似たような出来事が起きたとき、 あるいは起きそうになったときに、
かつて傷ついたときに感じたのと同じような感情を、 再生しているかのようにもう一度感じることがあります。
どれだけ自分が相手を好きで、どれだけ大切にして、 どれだけ楽しく話していたとしても、 まったく自分が予想もしていなかったタイミングで、 まったく意図していなかったにもかかわらず、 相手を怒らせたり傷つけてしまったことがあるとしたら、
そのときのショックたるや、どれほどだったでしょうか。
相手が傷ついた顔をしていたとしても、 その顔を見て本当に傷ついたのは、あなただったかもしれません。
傷つけるつもりなんてなかったのに。
言い訳するチャンスも得られなかったかもしれません。
そして長い年月を経て、また同じようなこと、 知らないうちに傷つけて嫌われてしまうということが起きてしまっ たんじゃないか?
そんな感覚が、 LINEの返信が突然途切れたときに感じられるのかもしれません 。
長年癒されずに心の中で塩漬けにされてきた「 自分が傷ついた経験」をもう一度経験しそうになるとき、 それはあまりにコワイという恐怖を感じさせるのかもしれません。
過去の感情を癒す
つまり過去の出来事による心の傷は、癒してあげないと、 似たようなことが起きる(あるいは起きそうになる)たびに、 うずいてしまうものかもしれません。
癒すための第一歩は、当時の出来事に対する視点(見方) を変えるということがあげられます。
たとえば、あなたがあの時、 まったく意識していないで発した言葉により誰かを傷つけてしまっ たことが心の傷になっているとしたら、あなたはもしかしたら、 自分の言葉の選び方が悪いとか、空気を読めないとか、 人の気持ちを察することができないなど、 自分を責めてしまっているかもしれません。
ところが、そんなとき、気づいていらっしゃいますか?
あなたがそれほど自分を責めているとしたら、 相手の人はあなたにとって、本当に大切な人だったんですよね。
そうでなければ、長年苦しみ続けるはずがないですものね。
そして本当は優しくしたかったのに、 うまくできなかったのではありませんか?
だから悔しくもあり、情けなくもあったかもしれません。
でもそれほどに相手を大切にしたかったというあなたのその思いは 、ものすごく愛情深くて、温かいものだと私は思うんです。
とても優しいからこそ、うまくできなかったことに、 傷ついてしまったのかもしれません。
それほどに人を大切に扱いたいと感じていらっしゃるあなたの優し い心は、もっともっと丁寧に認め、褒めてあげてもいいのではないでしょうか。できなかったと責めるのではなくて、 あたたかく包み込んであげてほしいのです。
できることなら、ご自身の心の中で、あの時のあなたを抱きしめてあげてもらえませんか?
あなたは本来、愛が深くて人を大事にする方なんだと思いますよ。