こんなことを言ったらどう思われるだろう、
ブレーキをかけたらかけたで、 自分のことをなんとなく意気地無しに感じて凹んでしまったり。
言いたいことを言えず残念に思うだけでなく、 言おうかと思っていたことを、 そのままそっくり誰かが言ってみんなに賞賛されているのを見たら 、 なんだ言っておけばよかったなーと思うこともあるかもしれません 。そんなとき、 自分の無力さに押しつぶされそうになることもありませんか?
頭の良さが災い?
こんなことを言ったらどう思われるんだろうと考える人は、 とにかく頭がいいなぁと思うんですよね。
いろんな状況を考えることができるので、 ぐるぐるぐるぐるこう言った場合はこうなって、 ああ言った場合はああなってと、 想定問答集が出来上がるくらい頭が働くんですけど、
でも最終的に「言わないでおこう」と思ってしまう。
え、 今まで必死にたくさん頭を働かせて考えたことは何だったのよ! と、自分にツッコミを入れたくなったりも。
なぜ言おうと思えないか?
せっかくそこまで考えたにも関わらず、「言わない」という、 消極的とも言えそうな行動を取ってしまうのは、なぜかというと、
あなたがかつて、ひどく傷ついた経験があるからかもしれません。 もう二度と傷つきたくないと、 無意識に思っているのかもしれません。
あなたが思ったことをそのまま口にしたときに、 こちらは全く意図していないような勘違いをされて、 相手が怒ったり、気分を害されたり、嫌そうな顔をされたり、 あるいは知らないところで変な噂を立てられたりと、 そんなことがあったかもしれません。
いくら説明して分かってもらおうと思っても、 自分の力が及ばずに泣き寝入りしなければならなかったかもしれま せん。
私の発言は人に嫌な思いをさせるんだと信じてしまった人もいるか もしれません。
自分の話す力や伝える能力の低さに対して、 悔しくて仕方がない状況に出会ったことがあるのかもしれません。
その時の残念感、悲しさやひとりぼっち感、 誰も助けてくれない感などなど、 また似たような状況になったら耐えられないと思うかもしれません 。
そんなことになるくらいなら、 もう思ったことを口に出すのはやめようと、 強く自分に誓ったことがあるのかもしれません。
悪循環を断つ
こう言おうか、 ああ言おうかと悩むだけでも時間と労力を費やすのに、 結局言わずに終わらせてしまうという徒労感。
この悪循環をなんとかしたいと思うとき、 今の自分をもっと磨かなければいけない、 などと思っていませんか?
でも、気づいていらっしゃいますか?
あなたが本当に必要なのは、あなたを変えることではなくて、 何か言おうと思ったときに、「いいと思うよ。大丈夫。」 と優しく背中を押してくれる力ではないでしょうか。
そしてその力は、あなたの中にあるはずなんです。
心から相手を思って言う言葉は、愛の言葉です。 人を陥れようとか傷つけようとする言葉は、 悪意でしかありません。
いま浮かんできた言葉がどちらなのか分かれば、 言うか言わないか、決められるかもしれませんね。
もし愛の言葉をかけたつもりが、 そうではないように誤解されたとしても、 あなたがあれは愛だったと、 自分自身に胸を張っていられるのであれば、 誤解されて残念だったねと、自分に言ってあげてくださいませ。
もし愛の言葉をかけたつもりが、 よくよく考えてみたら悪意が隠れていた!と気づいたとしても、 自分を責める必要はないんです。
だってそんなこと、誰にでもあるのですから。
そういうときは反省して、 次からは気をつけようと思ってみてくださいませ。
そうやって試行錯誤をしていたら、 周りの友人などが呆れて去っていってしまうのではと心配するかも しれませんが、概ねそんなことはありません。
あなたも、たまに友だちの言葉に傷ついたりしても、 だからといって縁を切る!と思わないのと一緒。
人はみんなそうやって生きているからです。
言葉を口にするというのは、自分の背中を優しく押すことと、 相手を信頼することの上に成り立っていると言えるのかもしれませ んね。