相手のやり方が非常識だと思うとき

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先日急に思い立ち、夜9時すぎに友だちにLINEをしました。「明日のランチを一緒にとらない?」と。

月に一回は会っているし、頻繁にやりとりをしている仲の良い友だちです。

ところが待てど暮らせど返信がありません。既読もつきません。

もしやもう寝てしまったのかな、まぁいいかと思い、その日は私も寝ることにしました。

翌朝彼女から返信があり、「昨日飲み過ぎたので、今日は二日酔い。」とのことでした。

私たちはともに50代ですが、まぁ二日酔いになるほど飲み過ぎることもあるような、ちょっとやんちゃをしたりします。

なので、そういうこともあるよね~と私は思いました。

そして、「で?」と思いました。

昨日私に返信できなかったのは、飲みに行っていて酔っ払っていたから、ということでしょう。

そしてそのために今日は二日酔いで体調が悪いのですよね。

で?・・・なのです。

それで、私のランチのお誘いへの返事はどうなのだろうと思いました。

二日酔いだからランチは行かれない、なのか、
二日酔いだけどランチには行きたい、なのか、
どちらもあり得るのですが、

とうとう彼女からその答えはありませんでした。

ということは、「二日酔いだからランチは行かれない。ということを察してよね。」ということなのかなと私は理解しました。

でもですね、私はちょっと納得がいかないというか、あまりいい感じがしなかったんですね。

「ランチに行きませんか?」という質問に対しては、
「行きます」または「行きません(行かれません)」のどちらかで返してほしかったのです。
彼女の答えは「二日酔い」でした。

野球のボールを投げたのに、サッカーボールが返ってきたような感じといいますか、
欲しい返事が返ってきませんでした。

とはいえ私は「ランチに行くのか行かないのかはっきりしてよ。」とは言いませんでした。

おそらく「行かない」のだろうし、大好きな友だちなので、事を荒立てるのも嫌だなと思いました。

しかし、なんとも自分の中でモヤっとしたのです。

その理由はこんなことかなと思いました。

例えばAかBかという質問をしたら、私はAかBで答えてほしいし、そうすべきだと思っているみたいなんです。
質問されたことにきちんと答えることが礼儀だとも思っています。

これは心理学で言うところの「観念」というものなのですが、
人には誰しも「こうすべき」というルールがあります。
そしてそのルール通りにいかないと、ムッとしたり相手を責めたくなったりします。

でもそのルールは自分のルールであって、必ずしも他人が同じルールを持っているとは限らないので、
ルール違反だ!と思うようなことがあったとしても、それは「私にとって」だけの話なのですよね。

私は、お誘いを断るときなど、「断るならばYes, Noがはっきりわかるように断るのが礼儀」と思うのですが、

「断るというのは相手に申し訳ないことなので、やんわりとオブラートに包んだように断るのが礼儀」と思っている方もいらっしゃいます。
ある意味とても優しい方なのです。

どちらの考え(ルール)が正しいということはありません。
でもですね、私たちはつい自分のルールが正しいと思ってしまうし、
そのルール通りにやらない人を非常識だと思ってしまいがちです。

私は正しいけれどあなたは間違っている、なんて思うときは、
よくよく注意しないと、このように自分だけのルールにもとづいて判断していることも多いようです。

自分とは異なるルールを持っている人がいたとき、「この人はそういう考えの人なんだな」「私とは違うだけなんだな」と受け入れる気持ちが大切だな、とあらためて自分に言い聞かせました。

しかし、ですね。こういうことは、親しいほど、心の距離が近い人ほど、「考え方は人それぞれだ」と冷静に考えることが難しいようです。

気が合うことの多い間柄であればあるほど、同じルールを持ち合わせているはずという期待が生じるので、
ルールの違いを感じたときにすんなりと受け入れることができないのかもしれません。

私も、その友だちとは本当に気が合うので、こんなことで考え方の違いを知るとは思ってもいませんでしたし、自分がムッとしたことに驚いたくらいです。さらに、ルールは人それぞれだと受け入れることに、少々時間がかかってしまいました。

心理学の考え方として「正しさよりも幸せであることを選ぶべき」というものがあります。

どちらが正しいかを議論するよりも、彼女が二日酔いから復活したときに、また次の機会のランチ計画を楽しくできる二人でいること。それが私の、そして二人の幸せだなと思ったのでした。

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
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・自分の良さを表現できるようになりたい
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