ついこの間まで一緒の仲良しグループだったのに、
そのグループから抜けた途端に無視されるようになった。
そのようなことを経験された方もいらっしゃるかもしれません。
女子の群れについて
ママ友、職場の仲間、ご近所さんなど、
女性が数人仲良くなると、今度お茶しましょう、その次はランチしましょう、
お買い物に一緒に行きましょう、そして次は・・・と、
同じグループで行動することが増えるかもしれません。
最初は友だちができて良かったなと思っていたのだけれど、
次第にいつも一緒に行動しなければいけない不自由さが苦になったり、
グループの中のリーダー格の人がエラそうで気にくわなくなったり、
お互いのプライベートが筒抜けで、鬱陶しくなったりすることがあるかもしれません。
誘われるのも出かけるのも面倒だと思うようになったころ、
ちょっとしたきっかけで、その中の誰かと意見が食い違い、
いざこざが起きることはよくあります。
すると、もうこのグループにはいたくないと思って、すべての関係をシャットアウトした、という方もいらっしゃるかもしれません。
今までは仲間だったのに、脱退した途端に、あなたはひとり。相手はグループ。
どこかでばったり出くわしても、お互い気まずくて、遠くのほうから会釈するくらい。
会釈があればまだいいけれど、無視されることも。
なぜ群れるの?
女性が男性と比べて群れを好むことが多いのには、太古の昔、男性は狩りに出かけ女性は家を守るという役割において、女性たちが集団でいることが安全で安心だったから、それが本能として現代も続いているという説があります。
心理学的には、女性は男性に比べて無価値感(自分はそのままでは価値がないという思い)を持ちやすいと言われていますが、
そのため、集団に属することで「選ばれている」という感覚を得たいのかもしれません。
あるいは物事を自分で決めることが苦手な人が、群れの方向性に従っておけば安心だと思って帰属していることもあるでしょう。
女性の群れが嫌になる理由
集団に入っていたのに、それが苦痛に思えて女性の群れが嫌になる理由のひとつに、不自由さというものがあるかもしれません。
複数の人が集まれば好き嫌いも様々ですから、全員の意見が見事に一致するなんてことは、なかなかありませんよね。
今度みんなで映画を見に行きましょう、ということになった場合、
声の大きい人、リーダー格の人、その取り巻きが、「映画はやっぱりラブロマンスがいいわよね。」と言えば、ラブロマンスの映画を見に行くことに。
でももしあなたが、映画なら任侠ものが大好きで、それ以外は興味がなかったとしたら、ラブロマンスにお金を出してまで行きたいとは思わないはず。
ところが、気遣いのできるあなたは、自分ひとりが「ラブロマンスはいやだ、任侠ものがいい。」なんて言ったら、場の雰囲気を壊すだろうな、ということは、容易に想像できるわけです。
だから、それは言わない。
そして、仕方なくラブロマンスを観るか、用事ができたからとウソを言って断るか。
そのどちらにしても、楽しくないわけです。
そんなことが続くと、このグループにいても良いことがない、楽しくない、と思ってしまっても仕方のないことだと思います。グループで行動することの欠点が山のように目に付くこともあるかもしれません。
グループを脱退しようかと思う理由の多くは、もうこれ以上我慢したくない、ということなのではないでしょうか。
女性の群れが窮屈になったときの対処法
上の例のように、興味のない映画に皆が行くことになったときの選択肢として、
- 「ラブロマンスなんて全く興味ないの!映画なら任侠ものよ!極道じゃなければイヤ!」と駄々をこねるか、
- 本当は行きたくないけれど、協調性が欠けていると思われるのも癪なので、嫌々一緒にラブロマンスを観に行くか、
- 本当は行きたくないけれど、協調性が欠けていると思われるのも癪なので、急に用事ができて行かれない、とウソを言う
ということが思い浮かぶかもしれません。
しかしここで、もうひとつの選択肢も忘れないでいただきたいのです。
それは、
4.本当はみんなと一緒に行動したい気持ちはあるけれど、どうしてもラブロマンスは好きではないの。だから今回は遠慮しておくね。
と伝えることかもしれません。
あなたがグループの意向に反するのが申し訳ないと思うとき、反対意見を言うことで相手を拒絶してしまうことに申し訳なさを感じるのかもしれません。それはあなたのやさしさでもあると思います。
なので、「あなたたちを拒絶するんじゃないよ、みんなの意見や意向(例:ラブロマンスの映画を観ること)に賛同できないだけだよ」ということを伝えてあげれば、お互いに気持ち良くいられるはずなのです。
あなたも、我慢の限界まで自分を抑え続けることを、しなくて良くなるかもしれません。
「みんなでベッタリ、いつでも一緒」か、「群れを出る」か、の二者択一ではなく、たとえグループの仲間とはいえ、一緒に行動してもいいし、一緒じゃなくてもいい、という自由さを手に入れられるといいのでしょう。
ただし、ここで非常に大切なことは、「あなたたちを拒絶するのではない」「あなたたちのことは好き」などというニュアンスが相手にきちんと伝わることなんですね。
これさえ外さずにいられれば、あなた自身を楽にするだけでなく、あなた以外のグループの誰かをも、楽にしてあげることになるかもしれません。
グループ行動が窮屈だけど、孤立するのが嫌で我慢しているという人は、きっとあなただけではないはずだからです。
群れを出たあとに無視された?
とはいえ、もう我慢ならずにグループを飛び出した、という人もいるでしょう。
喧嘩別れした人もいるでしょうし、お誘いをことごとく断って、いつの間にかグループからフェイドアウトした人もいるでしょう。
どちらにしても、元のグループ仲間と、なんとなく顔を合わせづらい気持ちになることもよくあります。
脱退した途端に、グループの人たちに冷たい態度を取られたり、無視されたり、ということもあるようです。
グループを脱退したことは後悔しないとしても、無視されたりしたら、気分のいいものではないですよね。
・グループに残った人たちが感じていること
あなたがグループを脱退したあと、グループに残った人たちが何を感じて無視などをするのかというと、ざっくり言えば「嫌われてしまった」「捨てられてしまった」などという思いでしょう。
嫌われた、捨てられた、などと感じるのは誰でもイヤですから、そう感じないために、あなたを無視するとか、攻撃的になる人もいるかもしれません。
女性は無価値感(自分はそのままでは価値がないという思い)を持ちやすいといいましたが、嫌われたり捨てられたりすることに、敏感に反応してしまうのでしょう。
・グループを抜けたあなたが感じやすい感情
一方、グループを抜けたあなたが感じやすい感情として、「あなたたちが嫌いです」と表明したような罪悪感があるでしょう。なんとなく申し訳ないような、自分が悪いことをしたような感じといえるでしょうか。
しかし「もう無理!」と思って脱退したのであれば、「グループから抜けられてよかった」という思いもありますよね。「今までよく我慢したね」「がんばったね」などと、自分をねぎらってあげてもいいかもしれませんね。
人はみんな、それぞれの生活の中で逐一状況が変化していますから、ひとつのグループでずっと仲良く居続けるのは難しいと言えるのではないでしょうか。
ですから、これまでは仲良くできた人たちとも、縁が切れるということも、あると思うのですね。
ただ、「あの人たちがあんなだったからいけないのよ」などと、相手を責めたくなる気持ちはたくさんあると思いますが、そう思い続けることで苦しいのは、自分なんですね。
しばらくは時間が必要かもしれませんが、徐々に、「あの人たちはあの人たちなりに、楽しくやっていてくれたらいいな」などと、相手を責めず、相手を否定しない気持ちでいられると、あなた自身がもっと楽な気分で過ごせるようになると思いますよ。
そして、嫌な気分はため込まず、信頼できる人に話しを聴いてもらうと楽になることが多いようです。
ご参考になりましたら幸いです。