占い。私は朝のテレビでやっている誕生月占いが好きでよく見ています。
今日のラッキーカラーは赤。
情熱の赤の気持ちで過ごそうと思っています。
自分を見つめて、変えていこうという意欲があるなんて、本当にすごいことだと思うのです。
占いのご相談の多くは、占いにはまってお金を使いすぎて困っています、とおっしゃいます。
朝のテレビの占いはタダですが、占い師さんに個人的に占ってもらうと、そのたびにお金がかかるのです。
そして、お金がかかっておこづかいに響くのであれば、回数を減らしたりと少し我慢してみるということも考えられますが、困ったことに、我慢どころかどんどんエスカレートし、
かつては週に1回くらいの占いが、3日に1回となり、毎日になり、日に数回も占ってもらうことがあったりするようなのです。
たしかにそこまで回数が重なると、お金はどんどん出ていきますね。
お金に余裕がある方ならばいいかもしれませんが、ご自身の収入では賄えないほどの出費になるのであれば、
これは何とかしないといけない、と思うかもしれません。
占いにはまっていてなんとかしたい、という方は、お金以外にも占いをやめたいと思うことがあるようです。
それは、占いを信じているとはいえ、占いそのものを悪いこと・胡散臭いことと思っていることもあるようで、
そのようなものにはまっている自分はダメ人間だと感じていることがあるようです。
人によっては、子どもならまだしも、いい大人が自分で決められずに占いに頼っているのは恥ずかしい、とおっしゃる方もいらっしゃいます。
信じているが信じている相手(占い)を好きではない、でもやめられない、というのは心がかき乱されて、辛いことだと思います。
占いにはまっているのは嫌だ、あるいは経済的に困るからやめたい、と思ってもやめられない。
これはあなたというひとりの人の中で、頭で考えていることと、感情が喧嘩をしているような状態です。
頭はこう言います。
「占いをやめたい。やめるべきだ!」
一方、感情はこう言うのです。
「占いをすると安心できるし、もっとずっと続けたいのよ!」
この喧嘩はどちらが勝つのかというと、感情が勝ちます。
なぜなら、頭で考えていることというのは顕在意識といって、
心の構造の中でもわずか3~4パーセントを占めると言われています。
残りの96~97パーセントは潜在意識・無意識と呼ばれる領域です。
いくら頭(顕在意識)ではやめたいと思っても
それは心の3~4パーセントだけですから、
心の領域が大きい「感情」で「占いを続けたい」と思っていたとしたら、
実際の行動が一致しないので、ストレスを感じやすくなるようです。
(やめたいけれど、やめられない状態ですね。)
ですから、行動に移すためには、頭で考えていることと、
感情を一致させるのが早いようです。
感情が占いを続けたいと思うとき、感情は占いが大好きで、心地よくて、ウキウキしています。
なぜそんなに感情は占いが好きなのか、感情にインタビューをしてみます。すると・・・
「だって、自分で一生懸命悩まなくても、こうすればいいよ、って教えてくれるから楽なんですよ。」
「そりゃ、先々に何が起きるのかわからないから不安じゃないですか。でも占いなら将来のことも教えてくれますからね。未来がわかれば安心して進めますよ。」
「気になる彼女のあの態度、顔つき。どういう意味なのかわからなくて困ってしまうのだけれど、占いならば全部教えてくれますから!ホント占いってすごいですよね。」
「占いそのものもいいのですが、占い師さんに話を聞いてもらえるとスッと楽になるし、安心するんですよね。」
確かに、これらの意見はもっともなものに聞こえますよね。
占いをやめたくない心の声は、やめたら大変なことになってしまうという思いの代弁でもあると考えられます。
なぜ大変なことになってしまうのかというと、
「私が自分で悩んだところで、良い人生を生きていかれるような決断や選択ができるはずがない。」
「人生の重要局面には、今までも誰かの〈こうしなさい〉という指示に従うようにしてきたので、自分では決められないのです。」
「人生は生まれたときから決まっていて、進むべき道の答えが用意されているはずなんです。だから答えを知りたいの。」
「周りの人に自分の話を聞いてもらうのは苦手で、迷惑になってしまう気がするんです。」
などなど。他にもあるかと思いますが、代表的なものをあげてみました。
そしてこれらをざっくりまとめると、
・私には考えたり決めたりする力がない
・どこかに答えがあるはず。それを教えてくれるのは占いだけ
・私をわかってくれるのは、占い師さんだけ
というものかもしれません。
これらは観念(ある物事などに抱いている意識)と呼ばれるもので、その多くは子どもの頃からの経験や痛みなどにより形成されたものと言われています。
その観念によって、人は自分の行動などを制限してしまうことがあるのです。
子どものころに、たとえばとても厳しい親のもとに育ち、すべての行動は親の「ああしなさい。」「こうしなさい。」に従わなければ、許されなかったと思っている方がいらっしゃるとします。
成長するに従い自我が目覚め、あれもやりたい、これもやりたいと思いますが、
何をやっても親に叱られ、「あなたは親の言う通りにしていればいいのよ!」と強く言われ続けたら、ほぼすべての決断を親に委ねることにしてしまったとしても、不思議ではありません。
そういう方は、何か問題が起きたときに、自分には物事を決める力がないんだなとか、誰か力のある人に決めてもらえばいいのだ、という観念が作られてもおかしくありません。
それはあなたが人任せだという意味ではなく、やさしいあなたは、自分の気持ちを抑えてまでも、お母さんやお父さんが喜ぶ顔を見たかった幼少期があったのです。
大人になるにつれ、親からの口出しは少なくなることもありますが、誰かに決めてほしいという観念が変わらないと、普段の生活がとても不安に満ちたものになるかもしれません。なぜなら自分では決められないと思っているのですから誰かが決めてくれないと、先行き不安ですよね。
そんな時に占い師さんに相談してみたら、たくさんのアドバイスをしてくれた。
これは心強く感じますよね。
自分が不安に思っていることは、全て占い師さんが決めてくれるわけですから。
もしそのような状態であったときに、「占いをやめたい」と頭で考えても、心がやめたくないと思うのは当然ではないでしょうか?
こんなに心が安心できる占いですから、依存したくなるのも仕方ないですよね。
無理に潜在意識に対して「占いはやめたほうがいいよ」と言っても聞く耳を持つはずがないのです。
そんなときに、先ほどの、占いをやめられない理由となる「あなたのその思い(観念)」について、いまでもまだ正しいのかどうか、あらためて解釈しなおしてみることが、何かの突破口になるかもしれません。
たとえば占いをやめたくない理由のひとつ、「私には物事を決める力がない」という観念は、いまでも有効なのでしょうか?
小さな子どものころは、「相手にすべてを委ねる」という方法しか知らなかったのかもしれません。
そうすることでお母さんやお父さんを笑顔にできると信じていたのではないでしょうか。
しかし大人になった今は、どうですか?
観念などの誤解を解くのはひとりでやるのは難しかったりするので、
もしよろしければ私たちカウンセラーにもご相談くださいね。
誤解に気づき、観念を書き換えることができると、自信がついてくるなど生き方そのものに良い変化があったりもするものです。
しかし、そのような観念を持って毎日を過ごしている人というのは、どれだけ人のことを大切にしたくて、心優しくて、自分を犠牲にすることに慣れていたり、我慢が普通になってしまっているのでしょうか。
本当に今まで、苦労されてきたのだろうなと私は思います。
私は個人的には、占いは信じたければ、思う存分信じればいいと思っています。
ただし信じる場合には、占いがあなたの生活に潤いをくれたりなどポジティブなあなたでいられることが大切だろうなと思います。
もし占いを信じることで自分を責めてしまうことがあるならば、その心に潜む誤解を解いていくことからはじめられてはいかがでしょうか。