誰が見ても私が正しいのに、と思うとき(心理解説編)

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「ちょっと静かにしてもらえませんか?」と言っただけなのに、相手から逆恨みのようなことをされて嫌な気分になった私。
間違ったことをしていないのに、いったいなぜ?と思いました。
私は正しいのに、という考え方は、扱いが難しいなぁと、今になって私はよく思うようになりました。
なぜなら、私が正しいと思っているときは、相手のことを間違っていると思っていますよね。
すると私は正しいのだからそのままで良く、
間違っている相手が、何かしらの修正をすべきだ、と思ってしまいがちです。
私の話で言えば、私は正しいから、おしゃべりをやめてと言うことは正しくて、相手には間違いを認めてさっさとおしゃべりをやめてもらいたい、そうしたらその件は終わりだと思っていたのです。
ところが、人と人との関係は、そんなに簡単ではないようです。
あなたは間違っている、と(はっきり言葉にしなくても)言われた側にとっては、あまりいい気分にならないことがあります。
仕事中にずっとおしゃべりをしていたのですから、なんとなく悪いなという感じはしていたんじゃないかな、と思うのです。
そこに来て、静かにしてもらえませんか?と、至極正当なことを言われると、おしゃべりしていた人はどう思うでしょうか。
大抵の場合、その場は一旦おしゃべりを中止しますよね。
やっぱりうるさかったかな、悪かったな、と思うかもしれません。
でも、それで終わりにならないことがあるのですよね。
悪かったな、という思いを打ち消すかのように、
なによ、偉そうに!とか、
真面目くさって!とか、
感じ悪い!とか。
逆恨み的な感情が湧いてきます。
なぜなら、人は、自分が悪かったな、という感情をもともと感じたくないのです。
おしゃべりしていた際に、うすうす感じていたのかもしれません。このおしゃべり、本当は良くないよね、と。
そこに、私からの「静かにしてもらえませんか?」の一言で、自分が悪いということを改めて確定されたかのように感じてしまったのではないでしょうか。
すると、「悪いってわかっていたのに、わざわざ言ってくるとは、あなたって最低!」と、反発し、逆ギレしたくなったのかもしれません。
かつて、試験勉強中にこんなことはありませんでしたか?
勉強しなくちゃ、と思っていたけれど、ついマンガを読んでしまった。するとそういう時に限ってお母さんから「勉強はいいの?」と言われる。お母さんに叱られたわけでもないのに、なんだかムカムカして、「分かってるわよ!」と言いたくなったこと。
勉強せずにマンガを読むのはいけないことだと分かっていたけれど、わざわざそれを指摘されると、反発したくなってしまうのです。
では、おしゃべりの声がうるさくて仕事に集中できなかった私は、どうすれば良かったのでしょうか。
静かにしてくださいとは言わずに、我慢すれば良かったのかといえば、そうではないと私は思います。
ただ、静かにしてもらうにしても、気持ちよく静かにしてもらう方法が他にあったかもしれません。
そこに「私は正しい」と思うことの難しさがあると感じます。
私は正しいのだから、ストレートに相手にやって欲しいことや、やめて欲しいことを伝えればいい、と思ってしまいがちですが、これは上述したように相手の反感を買うはめになってしまうことが多いようです。
私の望みも叶えつつ、相手に気持ちよく行動してもらう方法を、「私」が考える必要があったのだろうなと今の私は考えます。
自分が正しいのに、と思うと、相手のことを考えるなんて、まっぴらごめんだと思うかもしれません。
初めは屈辱的な気分になるかもしれません。
ところが、相手を「正す」または「負かす」ことが目的ではなくて、相手の方が「気持ちよく行動を起こしてくれる」ことを目的にすると、全く別の物の言い方がアイデアとして浮かんでくるのではないでしょうか。
それは、◯◯をして下さいとか、しないで下さいとか、直接的な言い方ではなくて、もっと丁寧にお願いするとか、あるいは相手の立場をもっともっと思いやるとか、
おそらく方法は色々だと思いますが、みんなが幸せになる方法が、自分の手の中にあると信じて、自分なりのコミュニケーションの方法を編み出せるといいなと思っています。

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この記事を書いた人

帆南尚美のアバター 帆南尚美 心理カウンセラー

職場の人間関係、夫婦・家族の問題を主に扱う。「解決したい問題がある時に、悪いところを探して正そうとするのではなく、自分の魅力や才能を受け取れば物事を全く別の見方で捉えることができ、自分の枠から自由になり、のびのびと楽に毎日を送れるようになる」というスタンスでカウンセリングを行っている。

<得意分野>
・30〜50代の恋愛
・パートナーシップ
・夫婦関係
・今の仕事を気分よくやりたい
・職場の苦手な人を減らしたい
・言いたいことを言えるようになりたい
・自分の良さを表現できるようになりたい
・いつも前向きな人生にしたい         など

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