意見を求められても自分の意見が言えないときに、残念な気持ちや、情けなさを感じることがあるかもしれません。
そして、なぜ自分は意見が言えなくなったんだろうと考えてみると、あのときあの人に、あんなふうに怒られたからだ、などと苦い経験を思い出す人もいらっしゃるかもしれません。
怒られたために意見が言えなくなった心理
たとえば新卒で会社に入ってまだそれほど時間が経っていないころ、会社が年功序列であることに気づき、「今どき年功序列なんて古いから、この会社は変わるべきだと思います」と先輩に言ったら、先輩にひどく怒られたとします。
先輩だってきっと同じことを感じているはずだと思ったのに。
そんな経験から、意見を言うのが怖くなり、いつの間にか意見が言えなくなったかもしれません。
自分の考えは間違っている
意見を言って、先輩や上司など目上の人に怒られると、自分の考えが間違っていたから怒られたのだと思うことがあります。
私の考えは甘いとか、知識が足りないとか、空気を読めていないなど、自分に落ち度があると感じてしまうかもしれません。
私は尊重されていない
意見を言って怒られるという経験が、自分が年少だからとか、自分は経験不足だから、自分は女だから、大学を出ていないから、など、色んな理由で「私の意見は聞く価値がない」と人が思っているだろうと感じることがあります。
もちろんあなたの考えることや意見には価値があるのですが、自分で価値がないと思い込んでしまうかもしれません。
こっそり怒っている
意見を言って怒られると、なにくそ!と思って言い返す人もいれば、なにも言えなくなってショボンとする人もいるでしょう。
特に後者の場合は、その後意見が言えなくなることが多いかもしれません。
とはいえ、意見を自由に言わせてもらえなかったことに、隠れた反発心や怒りを感じ続けていることもあるかもしれません。
怒られて意見が言えなくなる人の傾向
怒られたという経験から意見が言えなくなる人は、相手の言うことを尊重する気持ちが強いとか、遠慮しやすいなど、いわゆる「いい人」と言われることが多いかもしれません。
また、自信がないなど弱さを感じる一方で、我慢強いという面もあるかもしれません。
ずっと意見を言わずにいることは、我慢を強いられているように感じることもあるからです。
また目上の人が言っていることは正しいと信じ込んでしまう一面もあり、それゆえ「年上を大切にする優しい人」と言われることもあるかもしれません。
意見を言う人を怒る側の心理
私たちは怒られるとつい、自分が悪かったなどと自分を責めたり、反対に「あんなことくらいで怒るなんて」と相手を責めたりすることがあるかもしれません。
でも実際に、怒った側の心理はどうだったのでしょうか。
好きなものをけなされたと感じる
誰かがネガティブな意見を言ったときに、その人に向かって怒りたくなるとき、好きなものをけなされたと感じたからという場合があるでしょう。
たとえば大好きな彼のことを、あなたが好きだとは知らない誰かが「あいつは性格が悪い」などと言ったとしたら、ムッとするかもしれません。
好きで働いている会社のことをけなされたと感じ、嫌な気分になる人もいるでしょう。
自分のことを否定されたと感じる
たとえば年功序列の会社なんてダメだと思う、と誰かが言ったときに、たとえ自分もそう感じていたとしても、意見も言わず現状に甘んじていた自分を否定されたように感じることがあるかもしれません。
私たちは自分を否定されたと感じると、ついその相手に怒りたくなることがあります。
大事なことを教える必要があると感じる
特に会社などで意見を言うときに、「良くない点」だけを言って終わりにしてしまうと、「あの人はネガティブだ、愚痴が多い、文句が多い」などと思われることがあります。
良くない点があったら、それを改善するための提案まですべきだという、建設的で意欲ある職場のケースは特にそうかもしれません。
だとしたら、ネガティブな意見だけを言っている後輩がいたときに、そういうことを言うのは良くないよと、教育的な立場で叱る人もいるでしょう。
怒られて意見が言えなくなった人が、意見を言えるようになるには(対策)
意見を言ったあなたを先輩や上司が怒ったのは、多くの場合あなたが悪かったというよりは、先方が自分自身を不甲斐ないと感じたり、あるいはあなたに大事なことを教えるためだったかもしれないという話を書きました。
つまり意見を言ったのが悪かったのではなく、もしかしたらもう少しだけ気配りができたのかもしれない、ということではないでしょうか。
そのため、かつて意見を言って怒られたからといって、「意見を言わないぞ」と決めてしまわなくてもいいのかもしれません。代わりに、「どう言えばいいのか」という考え方にシフトしていくと、少しずつでも意見が言えるようになっていくのかもしれません。
我慢は怒りを作ると言われています。
我慢せずに意見を言ったり、相手に伝える方法を考えてみるのもいいかもしれませんね。
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