お付き合いしていた彼の浮気が発覚し、もめて言い合いになった結果、彼があっちの女性のところに行ってしまった。
でも別れたわけではなく、時々連絡をしてきたり、会ったり、泊まっていったり。
あっちの彼女はどうしたのかと聞くと、そのまま付き合っているとのこと。
そのわりには、彼の連絡は途絶えません。
彼はどういうつもりなのでしょうか。
まだ私のことが好きなんでしょうか？
いつか戻ってくるのでしょうか？
というご相談を受けることがあります。
浮気が発覚したときは、なんで？と落ち込んだり、ひどく悲しくて傷ついたと思うのです。
どうしてこんなことになったんだろうとたくさん考えたでしょうし、私が悪かったんだと思ったかもしれません。
逆にあいつが悪いのだとムカムカすることもあったと思うのです。
色んなことを考えつくしたような気がして、彼に対する怒りも少し落ち着いてきたかもしれません。
まだあっちの彼女と別れていないのは嫌だけど、時々彼が会いにきてくれるということは、彼が戻ってくる可能性があるのかなと、一筋の光のようなものを信じたい気持ちもあると思うのです。
だってまだ彼のことが好きだから。
でも本当に待っていればいいのか、いつまで待っていればいいのかと、先の見えない不安に押しつぶされそうになるかもしれません。
もうどちらでもいいから、早く彼が決めてくれないかしら。
そんなふうに思う方もいらっしゃると思うのです。
浮気をされて、一度は彼を許せないと思ったかもしれないけど、
許せるものなら許したいし、自分のところに戻ってきてほしいと思うこともあると思うのです。
もちろん彼が、いつになったら戻るよと言ってくれるはずはないし、そもそも戻ってくるという保証もないのです。
この不安定な中、ただ待つことしかできないのかと思うと、非常に苦しいですよね。
彼に浮気をされた、という事実から、多くの人は、問題を起こしたのは彼なのだから、その問題を収束させるのも彼、つまり今後の二人の行方を決める主導権が彼のほうにあると感じてしまうことがあるのです。
つまり私は待つ人、彼がどうするか決める人、という位置づけです。
そのためなかなか決めてくれない彼に、イライラしてしまうこともあるかもしれません。
私は彼が好きだから彼を待つしかないじゃないですか、と思われるかもしれません。
「ただ待ちます」というように彼におまかせされる方というのは、普段から周りの人たちに対して、「あなたの好きにしていいのよ。」という寛大で優しい心の持ち主の方が多いようです。
自分の意見を言ったり、こうしたいという要求をすることも、ほとんどないという方もいらっしゃいます。
相手の意思を尊重できるということは、とても辛抱強い面があったり、自分の感情をコントロールすることに長けているともいえるのではないでしょうか。
一方で、他人のことばかりに一生懸命になっているうちに、たとえば、本当に手に入れたいと思うものがあったとしても、それほど熱心に「欲しい！」と思うのはハシタナイと感じたり、自分から求めはしないけれど、相手から求められないかな、という受け身の態勢になるかもしれません。
人を大切にするのはもちろん良いことではありますが、バランスが大切なこともあるわけで。私はこれが好き、これが欲しい、これが嫌、こっちがいい、など、目の前のことに敏感に反応してはいけない、などと思っていると、いつのまにか自分が幸せになっていいことすら、分からなくなってしまうこともあるようなのです。
物事が進まないように感じるときには特に、自分が本当は何を望んでいるのか、自分の心に真摯に耳を傾けることが大切なのではないかと私は考えます。耳を傾け、「これが欲しい」と心を決めると、「それ以外」のことは要らないわけですから、「それ以外」の状況になった場合、どうでもよくなったりします。
それは「私は彼にとっての一番がいい。」なのかもしれないし、「私を一番に愛してくれる人と出会いたい。」かもしれないし、「心から愛し愛される関係がほしい。」かもしれません。もっと他にもあるかもしれません。心の奥のほうに押し込めてしまった本当の気持ちは、何なのでしょうか。人をいつも優先してきた人には、この「自分の気持ちを知る」ことが、とても難しいこともあるようです。とはいえ、誰の心にも、本心というものはあるはずなんですよね。
