カウンセリングサービスの帆南尚美です。
ブログにお越し下さり、どうもありがとうございます。
特に意味がわからないのだけど、上司が近くに来ただけとか、上司に呼び出されたりすると、極度に緊張してしまうことがありませんか。
そんなのあたりまえ、上司なんだから、と、思う人もいるかもしれませんが、
相手が上司であっても、そのまた上の上司であっても、緊張せずに楽しげに会話ができる人もいますよね。
緊張することは悪いことばかりではないと思いますし、この緊張感が好きだ、という方も中にはいらっしゃいます。
でも、ひどく緊張すると仕事がうまくいかないから何とかしたい、という場合には、その対応方法をひとつ知っておくと、役に立つのではないかと思います。
目次
◇上司を見ているときに心が感じていること
あなたが上司の前で緊張してしまうとき、こんなことを考えていませんか?
失敗したらどうしよう。
良い自分を見せられなかったらどうしよう。
怒らせてしまったらどうしよう。
そして、そうならないために、
こんなことを言って大丈夫かな、
こんな態度で問題ないかな、
自分はきちんとやっているかな、
良い子でいるかな?正しいことをしているかな?と、
自分をチェックし、最善の自分で上司に対応しているのかを、いつも気にしているのかもしれません。
それはかつて子どもの頃、あなたにとって権威の象徴だった人、お父さんだったり、お母さんだったり、お祖父さんやお祖母さんかもしれませんが、
そのような人に対するあなたの気持ちを、今の上司に映し出していると考えることができます。心理学ではこれを投影といいます。
例えばお父さんがとても厳しくて、いつも良い子でいないと叱られていた場合、お父さんに対して感じていた怖さだったり、苦手意識などを、今のあなたの権威である上司に投影することがあるようなのです。
本当は、上司は、あなたの出来不出来にそこまで敏感になっていない場合でも、あるいは全く気にしていないときであっても、あたかもあなたがかつてお父さんにされていたように、上司があなたを見張っていて、ちょっと失敗したらすぐに叱ってくるとか、がっかりさせてしまうと、思い込んでしまうのです。
そのような思い込みは無自覚にやっているのですが、あなたはのびのびとはしていられず、いつも緊張して、自由ではいられなくなります。
あなたはかつての誰を、今の上司に投影しているのでしょうか?
◇いまも続けている?いい子のフリ
上司に誰を映し出しているのか見当がつきましたか?
あぁ、お父さんだったのか、とか、お母さんだったのか、と思ったかもしれません。
もしかしたら両方かもしれません。
さて、子どもの頃、そんなお父さんやお母さんに、そのままでは愛されないと思ったあなたは、自分のやりたいことなどをグッと我慢して、良い子を演じてはいませんでしたか?
そのままのあなたでは価値がないと思い込み、それを補うために、親の前ではいつも良い子のフリをしたり、親の意見にいつどんな時も賛成してみたり。
それを心理学では補償行為といいますが、大人になっても、まだそれを続けているとしたら、息苦しくなってしまうかもしれませんね。
それも相手が親だけではなく、親を投影している上司にも、同じことをしているかもしれないのです。
上司の前でひどく緊張するとき、上司にとって自分が良く評価されているかをひどく気にしていることが多いかもしれません。
しかし、良くやっているのか、頑張っているのかは、自分が自分に評価してあげることができるし、またそうしてあげるべきだと私は思っています。
◇もっと楽でいられるために
では日常で、上司に対する極端な緊張をなんとかやめたいとき、何をすればいいのでしょうか。
まずは、どんなことでもそうなのですが、気付く、というのはとても大きな癒しになると私は思っています。
上で述べたように、自分が誰を投影しているのかとか、
今まで補償行為を続けてきたなぁということに、まず気付くこと。
そして、人の目や評価が気になることがあるたびに、
気付いては、やめる。
ということです。
「気づいては、やめる」というのは、とてもシンプルだけれど、とてもパワフルな癒しの方法だと私は思っています。
なぜなら、そこに本人の選択があるからです。
気付いて、そしてやめることを選択します。
小さいことですが、何かのお役に立てたら嬉しく思います。