みなさんは、彼に振り回される恋愛を経験したことがありますか？
たとえば
お付き合いが始まった当初は、デートもお互いに行きたい場所に行ったりしていた。
なのに、気づいてみると最近は、彼の行きたい場所、食べたいものなど、なんでも彼の言うとおりになっていて、なんだか彼に振り回されているな・・・
ふたりの関係は平等であることが望ましいと思っているのに、そして、そういう関係性が作れる相手だと思っていたのに、なぜかいつもあなたが我慢したり、「いいよ、いいよ」と譲ったり。
そのような彼に振り回される恋愛って、どうして起きるのでしょうか。
今日は心理学的な側面からこの問題を解説し、その対処法までご紹介したいと思います。
目次
1. 彼に振り回される心理的な理由を解説します
2. 彼の言う通りになってしまう心理
3. 彼に振り回される原因
4. 彼に振り回される状態から卒業するための対処法
5. 彼に合わせすぎない秘訣は、自分の行動を選ぶ意識を持つこと
1. 彼に振り回される心理的な理由を解説します
2. 彼の言う通りになってしまう心理
3. 彼に振り回される原因
4. 彼に振り回される状態から卒業するための対処法
5. 彼に合わせすぎない秘訣は、自分の行動を選ぶ意識を持つこと
目次
1. 彼に振り回される心理的な理由を解説します
彼に振り回されていると感じる心理的な理由は、あなたが自分のやりたいことや言いたいことを言えずに我慢していると感じる一方で、彼は好きなことをやって嬉しそうに見えるなど、不公平感からきていると考えられます。
相手に振り回されると感じるときって、本当に相手がオレ様なこともあると思うのですが、ちょっとそれとも違うかな？と思うこともあると思うんです。
そんなときは、二人のバランスを考えてみるとわかりやすいかもしれないんですよね。
遠慮ばかりしているあなたと、それほど遠慮をしない彼が一緒にいると、相対的に彼がわがままに感じることがあるかもしれないのです。
私たちには、自分がやっていることは他人も同じようにやるだろうと感じる心のしくみがあります。（この心のしくみを、投影といいます）
そのため、あなたが遠慮し我慢しているくらい、彼もそうするだろうと思ってしまうものです。
しかし彼は彼のやりたいことをするので、あなたにはそれが「なんで？」とか「私を振り回す」というように感じてしまうことがあるのです。
2. 彼の言う通りになってしまう心理
彼の言う通りになってしまう心理としては、彼の希望を叶えてあげたいというあなたのやさしさからきているのかもしれません。
人は大切な相手の希望は叶えたいし、そのためには自分の希望は後回しにしてもいいかと感じるころがあるのではないでしょうか。
たとえば、彼から「今度の週末どこいく？」と聞かれたとします。
あなたは特に「ここに行きたい」というものが浮かんでこなかったとすると、こんなことを考えませんか？
彼はどこに行きたいんだろう。
それを叶えてあげたいし、叶えてあげなくちゃ。
そこであなたは、彼に「あなたは？」と聞くかもしれません。
彼は「そうだなぁ、春服が欲しいと思ってるから、そうだ、渋谷に買い物に行きたいな。」
あなたは、「うん、いいよ。じゃあそうしよう。」と言って、二人は渋谷に買い物に行くことになったとします。
・・・あれ、また彼の言う通りになっちゃった。
彼が買い物に行きたいと言ってるのに、そんなの嫌だ！と断る理由もないしな、なんて、あなたは思うかもしれません。
考えてみれば、彼は週末どこに行きたいのか聞いてくれていたわけで、彼が自分勝手な暴君というわけではないんですよね。
どこに行く？と聞いてくれたときに、ここに行きたい！とすぐにあなたも言えればいいかもしれないけど、それほど行きたいところや、やりたいことがいつもあるわけでもないとしたら、
結局あなたはこんなふうに、彼の望むとおりのことを叶えてあげるのかも。
それを当たり前のようにしている彼に、たまには私の願いを叶えてあげようという意気込みを見せたらどうなのよ！なんてムッとしたりしませんか？
3. 彼に振り回される原因
彼に振り回される原因として代表的なものは
「自分の意見ややりたいことを表現することで、彼に愛されなくなるのではないか、嫌われるのではないか、という怖れ」
です。
これは自己表現への怖れとも言えますし、たとえ恋人など愛する人であっても、自分の影響を受け入れてくれないのではないか、という他者への疑いなんですね。
いつも彼の言うとおりになってしまうのは、上の例でいえば、
彼がどこに行きたい？と聞いてくれたときに、すぐに「ここに行きたい！」と言えなかったことも原因のひとつかもしれないですね。
でも、そこで「うーむ、私はどこに行きたいんだ？」と考えるよりも、
彼はどこに行きたいんだろう
それを叶えてあげたいし、叶えてあげなくちゃ。
っていう思いがすぐに浮かんできたかもしれないんですよね。
「私が」どうしたいかよりも、「彼が」どうしたいかのほうを気にしてると言えそうですよね。
そんなあなたは優しい人なんだと思うのですが、もしかしたら、その優しさの裏にこんな気持ちが隠れていたりしませんか？
彼に愛されなくなるかもしれないなんて、それはイヤですから、ならば私がこうしたい・ああしたいなんて言わずに、彼の希望だけを叶えてあげておいたほうがいいんじゃないか、なんて心の底で思ったとしてもおかしくないですよね。
ではあなたが「ここに行きたい」などと言ったら、本当に彼はあなたを嫌いになるんでしょうか。
きっとそんなことはないと、頭ではわかる気がしませんか？
私たちって、頭では理解してるんだけど、気持ちがついていかないことってよくあるんです。
我々の心には、頭（顕在意識）で理解していることと、気持ち（潜在意識などの無意識）で感じることがあるのですが、頭で意識していることは心の全体の数パーセントだけだと言われることもあるのです。
頭でいくら「こうしたほうがいい」と考えても、気持ちの「こうしたい」のほうが強く感じてしまい、頭で考えた通りにできないことがあるのはそのためです。
つまり、彼に振り回されてしまうのは
自分では意識できない心の奥（無意識）で、あなたは、「自分の希望を伝えると、大事な人から愛されなくなる」と思ってる可能性がある、と言えそうです。
これこそが自己表現への怖れとも言えますし、たとえ恋人など愛する人であっても、自分の影響を受け入れてくれないのではないか、という他者への疑いの現れなんですね。
・なぜ恋人であっても「私を受け入れてくれない」と思うのか
では、なぜ恋人など信頼しやすい人、近しい人への自己表現を怖れたり、受け入れてもらえないと疑ってしまうのでしょうか。
ここでは様々なことが考えられますが、それこそ「あなたが過去で学習したこと」だと考えることができるのです。
例えば過去に、自分を受け入れてもらえない、自分の気持ちを伝えても伝わらない、といった経験がたびたびあって、その経験から学習したのかもしれません。
あるいは、誰かがそうなったのを見て、自分はそんなふうにはなりたくないと思ったのかもしれません。
こういった過去の体験が学習となって、現在の恋愛や対人関係に影響を及ぼすことも大いに有り得ることなんですね。
4. 彼に振り回される状態から卒業するための対処法
もしあなたが、彼に振り回されず、お互いに好きなことを自由に言いながら、お互いを大切にできる関係になりたいと思われるなら、次のことを試していただくと良いでしょう。
・相手に合わせすぎていたり、自分を後回しにしていることを自覚する
まず、彼との関係でまた相手に合わせすぎていたり、自分を後回しにすることがあったら
「あ、またやってる！」
と気づくことです。
気づくことができるようになることで、次の対処法に進めるんですね。むしろ気づけないと何をどう対処したらいいのかわからなくなるんです。
とはいえ、なかなか一人で気づけないときもあるかもしません。そんなときは信頼できる人、時にはカウンセラーなどに意見を求めるなどの方法が効果的ですよ。誰かに教えてもらうことで気づけることもありますからね。
あなたが彼に合わせすぎてしまうこと自体悪いことではないのです。
ただ、合わせすぎることで辛い恋愛になったり、自分が満たされない思いをしたりするならば、そこは改善してもいいですよね、ということなんですよ。
だからまずは「これは自分でやってるんだ」とか「あ、また私は彼を優先しないと、愛されなくなっちゃうかもと思ってるんだ。」と気づけたら、すごいことだと思うんです。
・彼に合わせるか、合わせないかを自分で選択する意識を持つ
自分が合わせすぎていることに気づけたら、次は
「彼に合わせるか、合わせないかを自分で選択する意識を持つ」ことがおすすめです。
例えば「まぁ今回はいいか」と、彼の希望をそのまま叶えてもいいわけだし、できるならば少し勇気を出して自分の意見や気持ちを伝えてみてもいいですよね。
彼に合わせる、合わせない、どちらの選択が良い悪いと考える必要はないんです。
ただ、自分で選ぶことができることが重要なポイントなんですよ。
何度もあなたが「合わせるか・合わせないか」と選ぶことを繰り返すことができるようになると、彼があなたの希望を叶えてくれるときに、彼がうれしそうな顔をしていることに気づいたりするかもしれません。
そうなると、「自分の希望を伝えると、大事な人から愛されなくなる」という思い込みから解放されるってご理解いただけますでしょうか。
「え？逆だったの？彼は私の行きたいところや、やりたいことを叶えてくれることが嬉しかったりするわけ？」
と、ある意味あなたの世界観がガラッと変わることもあるかもしれませんよ。
5. 彼に合わせすぎない秘訣は、自分の行動を選ぶ意識を持つこと
彼に合わせすぎない秘訣は、自分の行動を自分で選ぶ意識を持つことです。
ただ、どうしても過去に自分の意見や気持ちを表現することで傷ついた経験を持っていると、
「自分の意見を表現することが怖い」「相手に合わせていないと不安」
と感じてしまうものです。
そんなときは「自分の心」に着目して、自分を見つめ直していくことがおすすめです。
例えば、過去の経験を見つめ直して「私は傷つくことが怖くて、自分の気持ちを我慢してきたけれど、そんな自分の中にも、大切な人を思う気持ちがあるんだよな」
なんてふうに思えるなら、自分の意見や気持ちを表現することに対する抵抗感も低減すると思いませんか？
そんなみなさんの心と向き合うプロセスを私はカウンセリングの中でご提供することもあるんですね。
あなたが自分の意志で、自分の気持ちを表現できるようになること。
そんな自分になれたら、どんな恋愛ができると思いますか？
あなたにとっての幸せな恋愛や、きちんと選ぶことができる自分をイメージしながら、ぜひ自分自身と向き合って、素敵な恋愛を手に入れていただければと思います。
何かのご参考になりましたら幸いです。
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