私の友人のFちゃんは、
そのFちゃんが、「男性って女性を見た目で判断するから嫌い。」 と言うのです。
よくよく聞いてみると、 彼女はデートをすると必ず男性に誤解をされると言うのです。
「太っていて顔が丸いと、 なんでも許してくれる優しい女性だと思うみたいで、 男性がちょっとした甘えともとれるような、わがままなような、 まるでお母さんと接しているような態度になる。」 とのことでした。
そういう態度が嫌なわけではないけれど、「 私はそんなに包容力のある女性じゃないのに・・」 と言っていました。
Fちゃん自身は、長い付き合いの私にとっては、 どちらかというと男勝りのようで、 しゃきしゃきと活発な人なのですが、 そういう普段通りにズバッと物を言ったりすると、「 君らしくない」などと引かれてしまうというのです。
「私は見た目がやさしく見えるみたいなんだけど、 本当はそんなことないのに・・・。」と、 本当の自分をわかってもらえないのが悲しいと言っていました。
本当の自分を愛してほしい
私たちは誰でも、 初対面から自分をさらけ出すということはあまり得意ではないこと がありますよね。
たとえばFちゃんは、女友達には活発だけれど、 デートし始めの男性には、緊張やら遠慮やらで、 少しおとなしくしているそうです。
彼が会話の主導権を握ったり、 Fちゃんがいつも以上にニコニコしたりしていると、 彼はFちゃんのことを、遠慮深くて気遣いのできるいい子だな、 なんて思ったりするかもしれません。
二人がデートを重ねるうちに、Fちゃんも慣れて来て、 たまには自分らしく振る舞ってみようとすると、彼に「 今日はどうしたの?」なんて言われるので、 またFちゃんは自分らしさを引っ込めて、 おとなしいニコニコした子になってしまったり、あるいは「 ふっくらしていて優しそう」 というイメージを壊してはいけないような気分になったりするそう です。
心理学では「仮面」とか「ペルソナ」などと言いますが、 本当の自分を隠して別の自分になろうとすると、窮屈に感じたり、 恋愛の場合は、本当の自分が愛されている気がしないので、 寂しく思ったりすることがあります。
すると、この人は本当の私をわかってくれない! と怒りを感じることもあるかもしれません。
相手の期待にこたえたい
Fちゃんのように、 仮面をかぶるのをやめたくてもやめられないという方は多くいらっ しゃるようです。
それは、 彼は仮面をかぶっているFちゃんを好きでいてくれるのだから、 今さらがっかりさせたくない、 というFちゃんの思いやりでもあります。
そして、自分らしさを出したときに「 君らしくない」と言われると、本当の自分だと愛されないんだな、 と感じる方も多いようです。
でもですね、本当にそうなんでしょうか。。
「君らしくない」というのは、「そんな君のことは好きじゃない」 ということではないかもしれません。
「僕が思っていたような君らしくはないけど、 そんな君も素敵だね。」という意味かもしれません。
多くの方は、彼の真意を聞くのも怖くて、 確かめることをしなかったりします。
そもそもそのままの自分では愛されないんじゃないかと思って仮面 をかぶっていたのだとしたら、仮面をぬいだら終わりだ、 と思ってしまうこともあるようですが、 実際はどうなんでしょうか。
全部愛されていい
Fちゃんの場合は、 自分でも最初はおとなしくしていることを認識していますが、 人によっては全くそんなふうに仮面をかぶっているつもりもないの に、「おとなしそう」とか「やさしそう」、「 なんでも許してくれそう」 のような見た目で判断されてしまうことが苦痛だとおっしゃる方も いらっしゃいます。
本当の自分と、見た目があまりにも違うと思うとき、 忘れがちなことは、見た目が人に与える印象もまた、 あなたの一部である、ということなんです。
つまりFちゃんは、彼女の思っている「本当の私」 は活発な男勝りの女の子なのですが、実はそれだけではなく、 ふっくらとしていて優しそうという面もまた、彼女なのです。
自分で認識しているあなたらしさだけがあなたではなくて、 他人が見るあなたもまた、あなたなんですよね。
そして、 そのどちらか一方しか愛されないというわけでもないんです。
活発な男勝りな面も、ふっくらとしていて優しそうな面も、 両方合わせてひとりの男性に愛されたっていいんですよ。