彼からしばらく連絡が途絶えているとき、
とても不安になるという方も多いかもしれません。
何か悪いことを言っちゃったかな?
私のこと飽きてしまったのかな?
誰か他に好きな人ができたんじゃないかな?
なんて思いませんか?
そりゃそうですよね。分かります。私もそうでしたから。
そして、彼が連絡してくれない理由をあれこれ考えるけれど分からないし、本当に落ち着かないし、嫌な気分になるかもしれません。
もし何か悪いことを言ってしまったなら、すぐに謝りたい。何を言ってしまったのか教えて欲しい!とか、
私のこと飽きてしまったとか、他に好きな人ができたとしたら、もう私との関係を続けることは無理なの?無理なら無理って早く言って!
なんて思うかもしれません。
だって、その不安の中にずっと居続けるのって、本当に苦しくて、できるならすぐにでもそこから逃げ出したいと思いますしね。
なのに彼からは連絡が来ず。
すると妄想といいますか、想像はどんどんと悪い方向へ進み、
返信が来ないのは私が嫌われているからかもしれないとか、
もともと彼は私のことなんてどうでも良かったんだとか、
彼は本当はひどい男だったんじゃないか、
あるいは私は男に縁が無いとか、
あんなに彼に尽くした時間やお金やその他もろもろをどうしてくれようとか、
泥沼にはまったような気分になってしまうかもしれません。
もはや彼から連絡が来ないことが苦しいのではなく、連絡が来ないことで色々と悪いことを想像してしまうことが苦しいのではないでしょうか。
いろんな想像は勝手に頭に浮かんでくるものだからどうにもならないと思うものではありますが、「彼から連絡が来ないのは〇〇だからじゃないか?」というのは、実は私たちが自分のことをどれほど価値あるものだと思っているのかという自己価値と関係があると考えることができます。
たとえば自分は誰からも愛されるに相応しいと思っている人がいるとしたら、その人は彼から連絡が来ないとすると、これほど人に好かれるし大切にされるような私に彼が連絡して来ないなんて変だな、と思ったりします。(意識としては、ここまではっきりと「私は愛される存在」とは思わないでしょうが、そのような感覚があると言えるのではないでしょうか。)そして「彼から連絡が来ない」ことと「私が愛されている」という少なくとも二つの条件に合うような、彼から連絡が来ない理由を探そうとするのです。つまり、彼は体調が悪いのではないか?仕事が超多忙で大変なのではないか?もしやご家族に何かあったのではないか?などと想像するかもしれません。
自分が嫌われているとか避けられているのではないかという想像は、あまりしないのかもしれないのです。
自分が悪いからこんなになっているんじゃないだろうかという想像をしないので、彼からの連絡を待っている時間の苦しみがだいぶ少ないと思いませんか?
反対に自分はすぐに人に嫌われるとか、男性に縁が薄いと思っている人の場合、物事の原因などを想像するときに「私は愛されない」ことが前提となってしまうため、「彼から連絡が来ない」ことと「私が愛されない」という少なくとも二つの条件に見合うようなことしか想像するのが難しくなってしまうことがあるのです。
その後、久しぶりに彼から連絡があったとすると、もしあなたが自己価値が低めで、色んなネガティブな想像をしていたとすると、「いったい何日私を待たせたと思っているのよ!」とか「今まで何してたのよ!」などというように、相手を責めたくなってしまうこともあります。
こんなとき、もし彼が体調不良だったとか、仕事が忙しかったなど、あなたに本当は連絡をしたかったけれども出来なかったとしたら、どうでしょうか。
せっかく久しぶりに連絡をしたあなたから酷い言葉をあびせられた彼は、
「そんなに僕のことを思ってくれていたんだね、ありがとう。」なんて思いませんよね。おそらくとても残念な気持ちになるのではないでしょうか。
そしてこれがきっかけで、二人の間にひびが入ってしまうのは、本当によくあることのようです。
一方、自己価値が高めな方の場合は、久しぶりに彼から連絡があると、たとえば「大丈夫?何かあったんじゃないかと心配してたの。」なんていう優しい言葉が出てくるかもしれません。彼を責めないんです。
どちらの女性のほうが、男性の心をつかみやすいのかは、わかりやすいですよね。
では、今、自分は自己価値が低いなと思っている人は、どうすりゃいいの?と思うかもしれません。
方法は色々とあるのですが、自己価値というのは、今まで何年も何十年もかけて今の状態になったと考えることもできるため、何かをやったら一気に上がるものではないと思っておくといいかもしれません。
少し時間をかけるつもりで、ですね。
そのうえで、自分のことをよいものと思えないとき、ひとつには自分の魅力や才能に気づいていないということがあります。
私に魅力なんてあるの?などと思うような方が、他人から見たら驚くような魅力的な人であることは、よくあることです。
ぜひ周りの親しい人に、自分の良いところを教えて欲しいとお願いしてみてもいいかもしれません。
人の言葉を聞いて、初めて自分の魅力を知ったという方も多いようです。(ただし、人に褒めてもらったら、それを信じることが大切です。せっかく褒めてもらった言葉を疑ってしまったら、相手の方の好意をどぶに捨てるようなものですからね。)
周りの人に聞きやすい人がいないときは、私たちカウンセラーも使ってくださいね。
私なんて・・・と思いやすい人というのは、そのように考える長年の癖がついていると考えることもできます。
それを根本的に変えていくことは時間がかかるかもしれませんが、近くのポジティブな考え方をしやすい人の影響を積極的に受けようとすることも、自分をより良く変えていくためにできることかもしれません。
たとえば、職場などで「こんな人になりたいな」という人がいれば、その人を観察して、何かが起きたときの、その人の発言やひとりごとなどを参考にさせてもらうのです。
もし可能であれば、その人とちょっとした会話を増やしたり、その人と関わる時間を増やすことができると、あるときこんなことに気づくかもしれません。
それは、「あの人だったら、こんなときにどう考えるだろう。」と思っている自分がいることなんです。
すると、その人に直接意見を聞いているわけでもないのに、あたかもその人がこう言うだろうなという言葉が浮かんできたりします。
それはネガティブなことが頭に浮かびやすかった頃には思いつきもしなかったような、ポジティブな考えだったりして、そのようなものが思い浮かんだことに自分で驚いたりすることもあるんですよね。
そして、最初のうちは、あの人だったらこう言うだろうな、と思うのですが、次第にそれが自分自身の考え方のように思い浮かべられることもあるようです。
そのように少しずつでも、自分自身を良いものと思えるように自己価値を上げていかれると、パートナーシップだけでなく、その他の色々な人づきあいにも良い影響が現れるのではないでしょうか。