わがままを言った。
自分の機嫌が悪かっただけなのに、あたってしまった。
愛してくれていたのに、愛が足りないと文句を言い続けた。
彼のすべてに疑いの目を向けてしまった。
やさしかった彼は、永遠に私の彼だと思っていたのか、
終わりがやってくるとは思いもしなかった。
それでも突然に、それも容赦なく別れがやってきた、というとき。
今までの自分の言動がどれだけ悪かったのか、初めて顧みる機会ができて、
あんなことを平気でやっていた私ならば、フラれて当然と思うこともあるかもしれません。
そしてそれ以来、ずっとずっとそんな自分の過去に、十字架を背負うような気持ちでいることがあるかもしれません。
もう謝る機会もない。
申し訳ない。
もっと素直になればよかった。
もっと彼のやさしさに気付こうとすればよかった。
もっとああすれば、こうすれば。。。
すでに過去となってしまった恋愛に、自分を責めてしまうとき、
私は悪い人(加害者)。彼は被害者。という図式を作ってしまうことはよくあることです。
そしてその図式は、ずっと変わらないと思うかもしれません。
しかし本当にそうでしょうか?
彼に冷たくしてしまったのはあなたであったとしても、
それでも愛そうとしてくれた彼がいたはずで、
それは加害者とか被害者という関係ではなく、
彼が愛してくれたという事実であるので、あなたはそれを今からでも受け取ればいいと私は思います。
愛してくれてありがとう。
今あなたが心に思うことは、それではないでしょうか。
冷たくしてごめんなさい、と思ってしまうとしたら、
それは冷たくした私に対して、怒っている、許さない彼がいるという図式になるのかと思いますが、
彼はそれほど小さい人間でしたか?
きっと彼は、そんなあなたも愛そうとしてくれた、大きな愛の人だったのではないでしょうか。
ただ、二人が継続してパートナーで居続けることができなかっただけ。
それは、縁がなかっただけ、と思うこともできます。
だからこそ、ごめんなさいではなくて、ありがとう。
愛してくれてありがとう。
彼の愛を受け取れなかったけれど、今ならそれに感謝ができるかもしれません。
そして、その感謝があれば、また次にご縁のある人に出会ったときに、
前の彼にはできなかったあなたの愛情の表現を、してみようと思えるのではないでしょうか。
そして、そんなふうに成長したあなたのことを、前の彼もきっとよろこんでくれるはずです。
元彼の愛が、あなたを成長させるきっかけになったのですから。
過去の人には「ありがとう。」
それが過去の人の愛を受け取り感謝をし、いま、そして将来の人へ、あなたが愛を惜しみなく与えるための出発点ではないかと私は思います。
過去に罪悪感を感じるときは、その罪悪感を感謝に読み替えてみませんか?