恋の始まりはとてもウキウキするものですが、
私はいつも自分からは誰かを好きにならないな~とか、
誰かが好きだと言ってくれると、急にその人のことが気になって、途端にメロメロになっちゃう。
そんなことがあるかもしれません。
恋愛のスタートというものは、どちらから好意を示してもいいわけですし、
好きになってくれたことがきっかけで、相手を好きになるのも、もちろんいいわけです。
ところが、自分からは人を好きになったことがないとか、誰かれ構わずのように、好きと言われるとその人を好きになってしまうようで違和感がある、ということもあるかもしれません。
恋愛初期の、ドキドキ・ラブラブな期間はロマンスと呼ばれていて、長くても2,3年と言われています。
たいていのカップルは、たとえ超熱烈であったとしても、その頃にはある程度落ち着いてくるものです。
ところが、そんなロマンスが終わりに差し掛かり、私に首ったけだったと思っていた彼が、なんだか最近落ち着いちゃって、
私を好きなことに変わりがないのはわかるけれど、以前ほど愛情表現もしてくれなくなったな、と思うのとだいたい同じころに、
なんだか彼のことがどうでもよくなってしまうことがあるかもしれません。
私のことが好きで好きでと言ってくれたから、そんな彼のことが好きだったのに、
単なる安定したお付き合いだとおもしろくないとか、
そもそもこのお付き合いは、彼が私を好きだと言ってくれたから始まったわけで、
私はもともと彼のことを好きだったわけではなかったのよね、なんて、ちょっと冷たいかもしれないけれど、正直そんな感じだわ~なんて思うかもしれません。
あるいは、情熱的に求められるようなお付き合いをしたかったわけで、単なるフツウの恋人同士では満ち足りないわ、と思うかもしれません。
彼にもっと自分を強烈に求めてほしくて、わざと大喧嘩をして別れを匂わせたりという、問題行動につながることもあるかもしれません。
ロマンスが終わるころに急に冷める恋。
あんなに気持ちが盛り上がっていて、あんなに彼しかいない、こんなに素敵な人に出会ったなんて奇跡だ、なんて思っていたのに、
私って冷めるのが早いのかしら、、、などと思うかもしれませんが、
そのようなとき、あなたが魅力を感じていたのは、もちろん彼自身だったとは思いますが、
彼があなたを欲してくれることで、自分が求められていることに対する安心感や満たされている感じが、今までの人生で欲しくて欲しくて手に入らなくて、ようやく手にしたものだという感じだということも、あるかもしれません。
もしあなたが、普段から自分にあまり自信がなかったり、本当は自分は誰にも好かれたり必要とされることなんて、ないんじゃないかなと心のどこかで思っていたとしたら、
あるとき、そんなあなたを欲してくれる人が現れたら、その人はあなた自身が愛せていないあなたを愛してくれる、いわば欠乏感をうめてくれる救世主のように、あなたには輝く存在に見えるかもしれません。
心の穴をうめてくれることを長年願ってきたのが、ようやく満たされるようで、白馬に乗った王子様のように彼が見えるかもしれませんね。
しかしそれは、彼があなたを熱烈に追いかけて愛してくれている期間限定の恋のようで、
彼の気持ちが一段落すると、彼はもうあなたの欠乏感をうめてくれるような言動もしてくれないことから、
言い方は悪いかもしれませんが、彼のことを用済みのように思えてしまうこともあるかもしれません。
あなたが好きだったものは、彼自身というよりも、あなたのニーズを満たしてくれる存在、だったのかもしれません。
では、そのような方にとって、恋愛とは続かないもの、とうてい結婚までは行かないし、結婚するとしても、惰性で相手を選ぶしかないのかというと、
そんなことはまったくないと、私は思います。
彼をロマンスの期間限定の人にしてしまっていたのには、理由があったはずなのです。
それは先ほども触れたように、あなたがご自身をたいした価値もなく、誰かに本当に必要とされることはないと思っていたからかもしれません。
心理学では自己価値が低いという言い方をすることもあります。
そして、もしそうだとしたら、その自己価値の低さが、間違っているんですよね。
なぜそのように自分のことをちっぽけに思うようになったのかは、色々な理由があるのだと思いますが、
そのような方は、きっと長年たくさん我慢をしたり、自分のことは後回しにしたり、人を立ててあげることが自然とできたりする方で、
おそらくそうすることで、あなたの大切な人を守ろうとしていたのではないかな、と思うのです。
それだけあなたは心優しく、とてもとても温かい方なのです。
そういう素敵な方なのですから、あなたには、もっともっとたくさんの、受け取るべき魅力や才能があるはずです。
それらをきちんと受け取れるようになると、自己価値は上がっていき、不要な欠乏感がなくなりますので、彼に求めるものも、あなたの欠乏感をうめることではなく、
お互いに成長することだったり、二人の人生を築くことだったり、マイナスをゼロにするのではなく、どんどんとプラスを増やしていくことに変化していくのではないでしょうか。
好きになってもらうことがきっかけで、相手を好きになってもいいのです。
でも、好きになってもらっていることを明確に彼の言動で実感できるときだけ、自分も好きだ、という条件付きの恋愛は、そろそろ卒業かもしれません。
自分から彼を愛すること、ロマンスの時期が終われば、その次のフェーズの中で彼を愛していくこと、
愛されることだけを望むのではなく、愛することを選んでいくと、深く深く、幸せを実感する日々になるのではないかと私は思います。
ご自身の受け取るべき魅力や才能がわからないとか、そんなものあるの?とか、受け取り方がわからない、というときは、
わたしたちカウンセラーも喜んでお手伝いをさせていただきます。
あなたの熱々の恋が、花開き、落ち着き、そして成熟していくことを、心から応援しています。