彼に愛されている気がする。
彼は本当にいい人。
結婚するには条件もいいし、
友だちもみんな、羨ましがってくれる。
親もいい人を見つけたねと言ってくれている。
このまま結婚したら、きっと楽だ。
きっとお金にも困らないし、
私のやりたいことを尊重してくれる。
私を大切にしてくれるような気がする。
これ以上何を望むのかと言われそうだけれど、本当に彼でいいのかなと思う。
彼はいい人。
ハイスペック。
でも。
ウキウキしない。
結婚するって、そういうものなのかな。
流れに乗ってしまったほうが、いいのかな。
このようなご相談は、実はよくあります。
いい人だけど、恋をしていない。
だから結婚の話が出ても、ワクワクしない。
ただ淡々としている自分に、ちょっと違和感があるとき、
おそらく頭では、この人いいわ、と思っているけれど、
心が「いいわ
そんなとき、どうすればいいのでしょうか。
もし年齢が年齢で、一刻を争うときもあるわけで、
まぁそういうときは、まず結婚してしまえ、子どもを産んでしまえ、という考え方もあるでしょうし、
私はそれを否定しません。
女性にとって、年齢はときに大変重要なのです。
とはいえ、年齢のことや赤ちゃんのことを考えるのではなくて、純粋にこの彼でいいのかと迷うとき、
いくら考えても、答えが出ないことがあると思うのです。
この人と結婚したら幸せかもしれないけれど、ウキウキしない。
でも別れたら、彼以上の人が現れるという保証がない。
このようなとき、もうひとつの可能性として、その彼にこれからウキウキするかもしれないということがあります。
いやいや、今までもそれを期待していたけれど、ウキウキしなかったんだ、と思うかもしれません。
いい人なんだけどそれ以上のなにものでもない、と思うとき、
実は私たちはたいてい受け身であることが多いようです。
彼に愛されているけど、
私も彼に対する熱い想いがどこからともなく湧いてこないかなぁ、という感じで。
熱い想いは、何かのキッカケでビビビっと来るようなこと、たとえば急に彼が別れを切り出して来るとか、吊り橋効果と呼ばれるような、なにかドキドキすることになったタイミング(吊り橋上で怖い思いをしたときなど)で彼と居合わせていたとか、でない限り、ただ待っていてもなかなかやって来ません。
とはいえ、あなたが大大好きな彼といるときと、そうでもない彼といるときで、決定的に違うことがあるので、
その点に向き合ってみると、状況は一変するかもしれません。
それは、あなたの彼に対する興味の度合い、そして、もっともっと近づきたいという思いです。
人は興味を持って相手を知ろうとするほど、より一層相手が気になるし、相手についていいところも気にくわないところも見えてきます。
もっともっと近づきたいと思えば思うほど、心の距離を縮めようと思うので、やはり相手の良さも良くないところも感じてきます。
要は、いい人だけどドキドキしないというのは、彼との距離が縮まりきっていないのではないかと私は思うのです。
本当にこの人と一生をともにしたいのか、その判断を下せるほどに心が近づいていないので、まだわからないという状態なのだと思います。
ということは、判断できるようになるために、もっと近づく必要があるのです。
たとえ今はあまりドキドキもしないという状態であったとしても、もっと積極的に彼を見て、知って、愛そうと思って近づくことで、ようやく、「わぁ、やっぱり私はこの人が好きだわ」となるか、あるいは「思った以上に興味がないわ」など、あなたの気持ちが決まってくるのではないかと私は思っています。
そうなったときには、条件がいい人だから結婚すべきだろうか、と悩むより先に、
「この人と結婚したい!好き!」となるか、
「この人はやはり私の結婚相手じゃないな。」の、どちらかになるでしょうから、もう悩まないと思うのです。
距離を縮めるのも勇気がいることかもしれませんが、
一生の決断をするために、その勇気は振り絞る価値があると、私は思っています。