恋愛でも友だちでも、人づきあいが長続きしないな、と思うことがありませんか?
出会ってしばらくは仲良くいられるのに、そのうちみんな去っていってしまうとしたら、私は嫌われ者だなんて思ってしまうこともあるかもしれませんね。
今日は人づきあいが長続きしない理由とその対処法を、心理の観点からご紹介します。
人づきあいが長続きしない理由
人づきあいが長続きしないときの代表的な理由は、「どうせ私は愛されない」という心理です。
自分のことを、どうせ愛されないだろう、とあきらめている気持ちがあったり、
仲良くしている人が、どうせ愛してくれなくなるだろうと疑っているのかもしれません。
「どうせ私は愛されない」という心理の背景

「どうせ私は愛されないだろう」という心理の背景としては、大切な人に、愛してもらいたかったのに愛してもらえなかったという、色んな経験がもとになっているかもしれません。
愛してもらえなかったことによる心の痛みや傷となる経験があると、私たちは目の前の新たな出会いに対しても、きっとまた私は以前と同じように愛されないだろう、と感じてしまうことがあるのですね。
これは、心の投影というしくみによるものです。
投影とは、心の中にある感情や経験、過去に出会った人などを心の外の世界に映し出すことをいいます。
過去に愛されたいように愛してもらえなかった経験があると、それを目の前の人に映し出すので、この人もきっとまた私を愛してくれないだろうと感じてしまうことがあるのです。
どうせ私は愛されないだろうという心理があると、おためし行動をとってしまう

「どうせ私は愛されないだろう」という心理があると、おためし行動をとってしまうかもしれません。
おためし行動というのは、わざと愛されにくい態度を取って、こんな私のこと愛してくれないでしょ?(本当は愛してほしいけど)と思いながら相手の出方を見ることといえます。
たとえば恋愛であれば、相手の目の前で別の誰かと仲良くしているところを見せつけるなども、そのひとつです。
「どうせ私は愛されないだろう」と思っているのは、とても辛く苦しいものですよね。どうせ愛されないと思うほど、本当は愛されたくてたまらないのではないでしょうか。そして期待してはいけないと思いつつも、新しく出会い、仲良くなった人がいると、この人はどうだろうか、今度こそ私を愛してくれる人だといいな、でも信じるのは怖いし危険だと思うでしょうから、ためしたくなってしまうのかもしれませんね。
おためし行動は、愛してほしいというサインを出しているともいえますよね。しかし、相手にしてみると、「嫌だな」と感じることですから、おためし行動をすればするほど、相手はあなたから距離を取りたくなるといえるかもしれません。
相手との心の距離感がつかめない

「どうせ私は愛されない」という思いがあると、相手との心の距離感がつかめずに問題行動をとってしまうこともあるでしょう。
親密な相手と長くお付き合いをした経験が少ないことから人との距離感がつかめず、仲良くなった相手に過度に依存的な態度を見せてしまい(距離感が近すぎ)、延々と愚痴を言ったり、不機嫌な態度をとったりして、相手が引いてしまうことがあるかもしれません。
逆に、いつまでもよそよそしいなど距離感が遠いままで、相手からの連絡がない限り自分から連絡しないことで、相手に「自分は大切に思われていない」と感じさせてしまう場合もあるようです。
長続きしない人づきあいを卒業するための対処法
長続きしない人づきあいを卒業されたいと思われるなら、ぜひ次の対処法をやってみてくださいね。
おためし行動をやめると決める

まずは、おためし行動をやめると決めることです。
おためし行動には、自覚してやっているものと、無自覚なものがあるかもしれませんので、少なくとも自覚しているものはやめると決めましょう。
おためし行動は上述のとおり相手を嫌な気分にさせるものです。大切な人であるならば、ぜひ相手の方が良い気分になるように、大切にしてあげてくださいね。
自分から愛する意識をもつ

おためし行動をやめると決めたら、次は自分から愛する意識を待とうとしてみてください。
人との距離感をつかめず人づきあいが長続きしない人は、相手から愛されたいという意識を持ちやすいのかもしれません。
仲良しなんだから、これくらい受け止めてほしいとか、こんな私でも優しくしてほしい、誠意を見せてほしい、などは、「相手から愛されたい」という意識の例といえるかもしれません。
ところが、相手から愛されたいと思うほど、(私たちは愛されたいようには愛されませんから、)不満がつのってしまい、ふたりの関係はうまくいかないのですね。
人づきあいを長続きさせる秘訣は、自分から愛そうとすることです
人づきあいを長続きさせる秘訣は、自分から愛そうとすることです。
心理学の考え方によれば、自分から愛そうとしている人は、愛されようとしている人より、幸せ度合いが高いようです。人に愛されるから幸せなのではなくて、愛する対象がいて、それを自分から愛せたときに、私たちは幸せを感じるようなのです。
自分から愛するというのは、相手に優しくされるのを待っていないで、自分から優しくしたり、愛情表現したり、笑顔を向けたりなどをすることです。
なんで私が?私ばっかり?などと思うかもしれませんが、恋愛も友だちも、自分から愛そうとしている人はうまくいき、長続きしやすいのですね。
人づきあいでうまくいかないときほど、いまの自分は「愛されようとしているのかもしれない」と気づくことが大切なのかもしれませんね。
自分からの愛し方がわからないとか、愛そうとすると抵抗を感じるなど、うまくいかないときには、遠慮なくご相談くださいね。
(完)